両方を体験してみて都市封鎖解除。。。

2020年07月21日

今更ながら

こういうニュースを見るたびに、ダリット出身の人達が涙ながらに語った言葉一つひとつを思い出します。彼らの苦しみを露も理解できていなかったことに今更ながら気づかされる思いです。
2020年5月末、ネパール南部のルーパンデヒ郡で、12歳の不可触民(ダリット)の少女アンギラの遺体が木に吊るされた状態で発見された。
アンギラはその少し前に高位カーストの男性ビレンドラ・バハール(25)にレイプされていたが、事件後に村のコミュニティリーダーはバハールにアンギラと結婚するように命じていた。英紙「ガーディアン」によれば、不可触民の少女との結婚が、性犯罪者であるバハールに課された「罰」なのだという。
ところが、バハールの家族は不可触民の少女を嫁として迎え入れることに納得できず、結婚の命令が出た後にアンギラを激しく殴打した。アンギラの遺体が発見された当初は自殺と見られていたが、後に警察はバハールと彼の母親、叔母を殺人の容疑で勾留した。

茶碗に触っただけで殴打

ヒンドゥー教徒が大多数を占めるネパールでは、1959年にカースト制度が廃止され、最下層と見なされる不可触民への差別は法律で禁じられている。しかしながら、不可触民への不当な扱いや暴力はネパール社会にいまだに根強く残る。
不可触民は学校では教師や同級生のいじめにあい、成人しても過酷で賃金の安い肉体労働の仕事にしかつけない。寺院や水場といった公共の場に近づくことも禁じられており、異なったカーストとの結婚もタブー視されている。
人権団体「ネパール・モニター」によれば、カフェで高位カーストの男性の茶碗に手を触れてしまった不可触民の老人がサンダルで殴られたり、不可触民の女性と結婚した男性が実父の葬儀に出席することを他の家族から拒否されたりといった差別が日常的に起きているという。
“身分違いの恋”が招いた集団リンチ
アンギラの遺体が発見されたのと同じ日に、西部のルクム郡でも衝撃的な事件が起きた。
21歳の不可触民の青年ナワラジが彼の5人の友人(うち3人が不可触民)とともに、集団リンチを受けた末に殺されたのだ。ナラワジには17歳の高位カーストの恋人がおり、殺害当日は結婚の手筈を整えるために彼女の自宅を訪ねていた。だが、ナラワジと娘の交際にもともと反対していた女性の家族は、彼らを口汚く罵り、村人に加勢を求めた。集まった村人たちはナラワジらに石を投げて近くの川に追い込むと、斧や竹の棒を凶器に6人の若者を惨殺した。
独放送局「ドイチェ・ヴェレ」によれば、逮捕された容疑者の数は31人にのぼったという。
被害者男性のひとりロケンドラ(18)の母親は現地紙「ネパール・タイムズ」に、斧で切り付けられた遺体は見るも無残な状態で、本当に息子なのかどうか判別できなかったと語った。
国家不可触民委員会のマンジート・タムラカール前会長は、この事件を「不可触民の虐殺だ」と評している。

ほとんどが軽犯罪扱い

ネパールでは3月23日から全国的な都市封鎖が敷かれていたが、地元紙「カトマンズ・ポスト」は、その間も不可触民に対する暴力が減ることはなかったと報じている。地元NGO「ジャグラン・メディア・センター」によれば、都市封鎖から6月までに不可触民に対する暴力事件が31件も発生しているという。
社会学者のバルバハードゥル・パンデイはこうした状況を、外出禁止のようなストレスがかかる状態では、人はネガティブな考えに憑りつかれ犯罪に走りやすくなると説明する。
ナラワジの死をきっかけに、首都カトマンズやルクム郡などで不可触民に対する差別撤廃を求める抗議デモが起きた。さらに、国連など複数の団体が事件を正当に捜査するようネパール政府に強く要求したことを受け、ナラワジ事件の独立調査機関が設立された。
だが、不可触民の多くは捜査の行方を不安な気持ちで見守っている。人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」によれば、ネパールではカーストに端を発する犯罪が公正に裁かれるケースはほとんどなく、ときに警察は事件の記録さえ拒否するという。
ナラワジの裁判を担当する弁護士は、ネパールメディア「レパブリカ」に同国の抱える問題を次のように話す。
「ネパールで不可触民に対する差別問題への意識を変えるには、長い戦いが必要になるでしょう。法律は不可触民の権利を保証していますが、根深い偏見がそれをなきものにしてしまうんです。どんな犯罪でも加害者に下されるのは最も軽い刑に過ぎません」


hsf at 00:00│
両方を体験してみて都市封鎖解除。。。