何かしたい試行錯誤

2014年09月27日

忘れてはいけない

9月27日

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「オウ、ダイスケサン」。

後ろから名前を呼ぶ声がしたので振り返ると、第一期卒業生のナレシュが在校時と変わらなぬ人懐っこい笑顔を浮かべながら近づいてきた。どうやら農作業に向かうところらしい。しばらく一緒に歩いていると、ナレシュは矢継ぎ早に在校時の思い出話を語りつづけた。

ナレシュは確か15歳で2年生に入学した子だった。幾つかの支援団体の援助を受け、複数の小学校へ入学したものの長く続かず退学したため、ナレシュがヒマラヤ小学校へ入学する事を知った支援団体の人から「気を付けた方がいい」と切言を受けた事があった。ところが蓋を開けてみると、ナレシュは学校を一度も休むことなく、学校生活を大満喫して卒業していった。5年生の時には「卒業したくないから落第してやる」と言ったくらいだ。

ナレシュの変化を傍で見ていて強く感じたのは、どんな時でも無条件に受け入れてくれる大人の存在がいかに重要か、という事だった。当時のヤッギャ校長はじめ先生達、支援者が、それまでの不足を補って余りある程、ナレシュに愛情を注いだことで、ナレシュは愛されている確信とそれによる安心感を覚え、明日を信じる事が出来る様になったのだ。

ナレシュがいた頃とは社会も人々の価値観も激変したとはいえ、どんな時でも子ども達を無条件で受け入れる、子ども達にとっての心の居場所、最後の砦でありつづけること、これこそ学校が絶対に忘れてはいけないもっとも大切な事ではないだろうか。ナレシュの変わらぬ笑顔を見て、そう思った。



しばらく留守にするため、メイルの返事が遅れます。


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