開校当時の写真「適時」

2014年08月12日

みんな一歩ずつ

8月12日

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昨日に続いて懐かしい写真をもう一枚。第一期生の選考発表で入学が決まった子の喜びの写真です。この時の子ども達の嬉しそうな笑顔は今も忘れる事が出来ません。

ヒマラヤ小学校開校時に入学した68人の新入生は、開校前に村の尼寺で開いていた寺子屋で学んでいた子ども達の中から選考しました。学校建設が始まった後、寺子屋で学ぶ子ども達の保護者を集めて学校開校について説明会を兼ねたミーティングを開催しましたが、保護者はただ言いたいことを好き勝手に言うだけで、話はあちらこちらに飛んでしまい、とてもミーティングの体をなしませんでした。

ほとんどの保護者が教育を受けていないため、大勢の前で論理的に順序立てて話をしたり、相手の話を聞くという事に慣れていなかったのです。そんな事も分からずミーティングを実施した自分をとても恥じました。当時、すっかり生活に慣れたとはいえ、まだどこかで日本の考えが抜け切れていなかったのだと思います。その時の反省をもとに、その後は各家庭を訪ねて一人ひとりの保護者とじっくり話をしながら新入生の選考を行いました。大勢が集まる場とは違い、一人ひとりの時は――じっくりと時間さえかければ――きちんと話が出来るのです。

今、ヒマラヤ小学校では(ほぼ)定期的に保護者会を開催していますが、大勢が集まる場でもお互いの意見をきちんと交わすことが出来ています。10年前には出来なかった事が出来るようになった理由ははっきりわかりませんが、地域に「学校」という教育の場が出来たこと、そして子ども達が教育を受けた事が大きかったのではないでしょうか。もしかしたら「話し合いとはこういうものだよ」、と子ども達が自然と家庭生活の中で保護者に教えていたのかもしれません。思えば子ども達も保護者も学校も、みんな10年という月日の中で一歩ずつ成長していったのです。


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開校当時の写真「適時」