変化?雨を喜ぶ無邪気な心

2013年09月29日

これまでと、ちょっと違うサミール

9月29日

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各クラスで絵画展に向けた絵の制作が続いている。村の景色を描く正統派作品から、「ネパール?」と思わず質問したくなるようなコンテンポラリー作品まで、子ども達だけの「ネパール」が作品となってつぎつぎに生まれている。

子ども達の中には下書きまではすんなり描けるのに、色を塗る作業でつまずいてしまう子が結構多い。5年生のサミールもその一人。いや、一人だった。これまで何度か絵画展の作品作りに挑戦した事があったが、色を塗る作業が苦手なため、せっかく上手に描いた下書きをダメにしてしまい、途中で投げ出してしまう事が多かった。

実は僕自身も子どもの頃はサミールと同じタイプで色塗りが大の苦手だった。小学校の写生大会でも途中で投げ出す事が多かったのだが、ちょうど4年生の時、担任の先生から同系色の重ね塗りや色の強弱などを優しく丁寧に教えてもらった事が切欠で、突然、色塗りが楽しくなり――偶然、その時に描いた作品が入賞した事もあって――、それからというもの絵は下手でも途中で投げ出す事はなくなった、という経験がある。今でも先生にはとても感謝している。

そんな事もあって前回の作品作りからサミールにほぼ付っきりで、自分自身が4年生の時に先生から教えて貰った通りの「受け売り指導」をしたところ、今年はサミールの頭の中でピンと来るものがあったようで、今回はこれまでとはちょっと様子が違っている。一心不乱に黙々と作品作りに挑み、しかも細かいところまで丁寧に色を塗っているのだ。なんとも素晴らしい成長。ちょっとした技術や知識を得ただけで、一気に能力が萌芽するのだから「教育の力」は無限だ、とつくづく思う。もちろん、それだけに先生達や周囲の責任も大きいという事だろう。

それにしても万年鼻水を垂らしていたサミールがあっという間に5年生になり、来春には学校を卒業するのだから、時間の経つ速さに驚くばかりだ。展覧会ではぜひ大勢の人に成長したサミールの名作を見て頂きたい。

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鼻水を垂らしていたサミールは、こんなに苦み走った男前になった。

お知らせ


第19回全国「かまぼこ板の絵」展覧会

SKMBT_C224e13071819280_0001■会場:西予市立美術館ギャラリーしろかわ 
〒797-1717愛媛県西予市城川町下相680番地 TEL 0894-82-1001(代)
■展覧会期間:平成25年7月20日(土)〜12月8日(日)
■休館日:毎週 火曜日(祝日の場合は翌日休館)
■開館時間:9時〜17時
■入館料:一般400円、高校・大学生300円、小・中学生100円
NNNドキュメント‘13 「守ちゃんとよしえちゃん」
放映日:2013/9/29 (日) 深夜24:50〜25:20
全国日本テレビ系列22局ネット









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