笑えばわかるラディカの成長

2012年02月15日

山の上の村から

1月15日

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今春、長年往診を続けている山の上の村から大勢の子ども達がヒマラヤ小学校へ入学することになった。先月末、村で新入生の入学審査を行ったところ、審査場となった村の広場には朝早くから入学を希望する子ども達で長蛇の列が出来た。まさかこんなにも早く、この村の子ども達をヒマラヤ小学校へ迎かえることが出来るなんて。。。。。。今でも高揚した気持ちを抑えきれないままだ。

この村は僕が13年間、往診を続けている貧困の村で、――僕が知る限り――ネパールで最も貧しい村のひとつだ。まさに“社会から取り残された”と言っても過言ではない。昨年、手前の村からようやく数名の子ども達がヒマラヤ小学校へ入学したが、その時、「いつかこの村の子ども達も・・・・・・」と思いを馳せていたのが本当に嘘のようだ。思えば長年、僕が抱き続けていたささやかな夢が実現したのだ。万感極まる思いというのは、きっとこういう事を言うのだろう。

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実はこの村から児童を迎える事が正式に決まったのは昨年の秋の事。春から定期的に続けて来た教育普及キャンペーンを通して、村の人々の教育に対する意識の変化を確認できた事が切欠だった。先生達と一軒一軒訪ねながら、時間を掛けて教育の大切さを村人に説いた事に加え、近隣の村からヒマラヤ小学校へ通う児童らが空手大会等で活躍した事も村人の意識を変える切欠となったようだ。「あの学校に行けば、何か変わるかもしれない」、そんな期待を持ってくれたのかもしれない。

また、まがりなりにも村の麓まで繋がる道が出来た事も大きかった。以前は歩いて数時間掛かっていたところが、今では1時間程度で着くことが出来るようになった。さらに2時間に1本程度だがバスも走るようになった。

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これまで13年間、治療活動と共に、村の教育普及を目指して自分なりに様々な取り組みを行ってきたが、なかなか前進させる事が出来なかった。それが今回、皆で力を合わせて取り組んだ事で予想以上に大きな成果を上げる事が出来た。今更だが一馬力の限界と共に、皆で一丸となって取り組む事の大切さを痛感した。皆で力を合わせたからこそ、道路の開通という幸運も味方したのだと思う。

また上記の通り、村人の意識を大きく変えたのは、なんといっても児童の活躍によるところが大きい。子ども達の成長と活躍があったからこそ、こんなにも早く、山の上の村の人々の意識を変え、子ども達を入学させることが出来たのだ。

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さて、子ども達の入学は決まったが、大事なのはこれからだ。村人の学校に対する期待が高まっているということは、それだけ結果を求める声も高いということだと思う。村に教育を定着させられるかどうか、これからがヒマラヤ小学校にとっての本当の意味での正念場だ。挑戦は始まったばかりだ。


ヒマラヤ小学校通信:2012年2月のニュース


お知らせ

共同通信社の通年企画「つながる」で活動をご紹介頂きました。

この度、共同通信社の通年企画「つながる」で、ヒマラヤ小学校ならびに医療活動をご紹介いただきました。2月11日の朝刊以降、加盟新聞社で子ども達の笑顔の写真とともに掲載される予定です。ぜひお目通しください。
*掲載日は加盟新聞各社によって異なります。


YOUプロジェクト@新宿・BEER&CAFE ベルク

2012年2月1日(水)〜29日(水)
BEER&CAFE ベルク新宿区新宿3−38−1
ルミネエスト B1
(新宿駅東口改札口より15秒)
7:00〜23:00


めぐり閉店イベントの案内 by TYOマガジン

ヒマラヤ小学校の心の拠り所であり、支援者の皆さんを繋ぐ交流の拠点である「めぐり」が2012年2月いっぱいで残念ながら閉店することになりました。閉店を前に楽しいイベントが多数開催されます。ぜひ、皆様お運びください。イベントについてはTYOマガジンで紹介されていますので、ぜひお目通しください。



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