内緒だよ特別・栄養改善プログラム?

2011年11月02日

希望をもって

11月2日

開校以来、大事にしている活動のひとつに家庭訪問がある。児童の家を訪ねる事で家庭の問題点を把握したり、また学校だけでは分からない児童の考えや悩みを理解する事も出来る。それ以外にも学校の運営方針や教育の大切さについて保護者に伝える事が出来るので、学校を運営するにあたり欠かせない活動だ。

先日、日本から来られたゲストの方と一緒に2件の児童宅を訪ねた。一方は被差別階級に属し、両親とも病気を患っているという厳しい現状を抱えた家庭。もう一方は災害で家を失い、遠くの村からブンガマティへ移住してきた家庭だ。どちらの家庭も貧しい中で必死に生きる姿があった。

それぞれの保護者に学校について尋ねてみると、『子どもが無償で教育が受けられてありがたい』、という無償教育への感謝の声が返ってきた。もし、学校が無償でなければ恐らくどちらの家庭も、子ども達を学校へ行かせる事は出来なかっただろう。保護者のこうした声を耳にすると、いつの間にか自分達が“有償化による自立”という一本調子の理論の道筋を辿り、詭弁的な結論に陥っている事に気づかされる。果たして自分達は人間としての優しさ持って活動に取り組む事が出来ているのだろうか、、、、、、、。

resize2518それでも今回の家庭訪問では嬉しい事がひとつあった。ゲストの方の『将来、子ども達にはどんな大人になって欲しいですか?』との問いに対し、母親が『将来は医者になって人の役に立って欲しい』と、笑顔で答えていた事だ。生きていく上で一番大事な事は、明日に希望を持って生きられるかどうかではないだろうか。医師になることは現状からすればとてつもなく難しいことだが、たとえ小指の先ほどであっても母親が教育に希望の光を見出し、明日を信じて明るく生きる姿には、僕自身、大いに励まされた。






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