心の交流アシュミタ せんせい

2010年03月22日

職業訓練所 見本市へ出展

22日

ドゥープブンガマティ村のアマラプールCLC(コミュニティ学習センター=公民館)と共同で開催している職業訓練も開始からあっという間に1年が過ぎようとしている。HPで紹介している美容トレーニングや木工細工、サリの装飾作業以外にも、椎茸の栽培技術や食品加工、蝋燭つくり、ドゥボコマラと呼ばれる芝草で作った首飾り等、様々なプログラムが行われ、ヒマラヤ小学校の卒業生や村の女性達が自立を目指して一生懸命がんばっている。特にサリの装飾技術はプログラムに参加している女性達の提案で、ネパールの女性が好んで着るクルタスルワールやショールなどへの応用も始まっている。参加する人々がこうして自ら提案し始めたとこからも、1年間で一定の成果があったと言えるのではないだろうか。

刺繍職業訓練プログラムを始めるにあたり実はいろんな不安もあったのだが、既に村で職業訓練プログラムを実施していたユネスコが主宰するブンガマティ村のアマラプールCLC(コミュニティ学習センター)の協力を得られた事で、予想以上に内容を充実させることが出来た事は大きな収穫だった。まだ予算の確保や製品の販売、ヒマラヤ小学校の3階校舎を利用する場合の騒音問題など課題はあるが、今後も受講生の反応をみながら、一歩ずつ充実したプログラムつくりを進めて行きたいと思う。


見本市先日8日、『女性の日』に合わせ、女性が関わるNGOが参加する大規模な見本市が開催され、ヒマラヤ小学校の職業訓練所もCLCと共同で参加することになった今回が職業訓練を始めてから初の見本市参加。一般の人に職業訓練で製作した品物を見てもらい、直接、評価を受ける貴重な機会だ。当初は受講生達から不安の声も聞こえていたが、蓋を開けてみるとブースに人垣が出来るほどの大盛況となった。特に食品加工の技術研修で作ったネパールの代表的保存食のグンドゥルックの売れ行きがよかった事はうれしい誤算だった。元々は貧民の食べ物とされていたグンドゥルックも、カトマンズ周辺での中産階級の人々の健康志向によって見直されているようだ。グンドゥルックは日干し作業を数回繰り返すため、もしかすると街中で作ることが少しずつ難しくなっているのかもしれない。こういう隙間を突いた仕事もこれから伸びる可能性があるだろう。いい勉強になった。

僕が個人的に嬉しかったことは、サリの刺繍をしている受講生が、新しいデザインの参考にしたいと、他のブースに飾ってあるサリの写真を撮って欲しいと言って来た事だ。こうした見本市では他の団体の活動を見て、お互い刺激を受けたり、学んだりすることが出来る。今回の見本市参加は、職業訓練受講生たちにとって大きな刺激になったに違いない。今後の受講生達の変化が楽しみだ。


hsf at 15:47│
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