修学旅行2日目若者の力

2009年01月03日

ナレシュの夢

1月3日

運転席実は修学旅行の前に先生達と話し合い、バスでの移動中は出来るだけ児童の隣に座る事に決めていた。子ども達との何気ない会話の中から、卒業後の進路についてのヒントを少しでも見つけようとの考えからだ。もしかすると学校では決して出てこないような話も聞けるかもしれないという期待も少々あった。いずれにしても、こうした機会を有効に利用する事も大事だと思う。

僕はたまたま先頭にいたナレシュの隣に座ることにした。ナレシュはヒマラヤ小学校の中でも1位2位を争うお調子者。歌と運動が大好きで、休み時間中は常に歌を歌っている元気な児童だ。ナレシュについては過去にこのブログの中でも紹介しているが、彼はヒマラヤ小学校の児童の中で大きな成長を見せてくれた児童の一人だ。ナレシュを見ていると、彼が学校生活を心底楽しんでいる事が良く分かる。気の合う仲間、支援者、先生達、、、、、自分を認めて貰える人々の存在がナレシュを大きく成長させたのだと思う。

鏡車内でのナレシュは、いつも以上に気分が高まっていたようで、窓越しに映る景色を見ては、日本にも畑はあるのか、日本でも米をつくるのか、ロボットが作るのか、日本の人たちはどんな家に住んでいるのか、停電はあるのか等、ひっきりなしに日本に関する質問を浴びせてきた。ナレシュがこんなにも日本に関心を持っていたなんて初めて知った。更には「大きくなったらお金持ちになって、日本に行くんだ。」なんて真顔で話していたので、本当に興味があるのだろう。

日本に関しての問答が暫く続いた後、ナレシュはすっと立ち上がって運転席の後ろに立ち、運転手の様子を真剣な表情で見つめ始めた。バネパからパナウティへ行く時も、パナウティからバネパへ戻る時も、やはり同じような調子で運転の様子を見ていたので、席に戻って来たナレシュに運転に興味があるのか訪ねてみると、ナレシュは「バスの運転手になりたい」と答えた。

ナレシュ自転車1そういえば僕のバイクに跨っているナレシュの姿を何度も見かける事があるし、以前、村で雨宿りをしているとき、雨に濡れながら30分15ルピーのレンタル自転車を夢中になって乗り回している姿を見かけた事もあった。あの時は、あまりにも嬉しそうに自転車に乗るナレシュを見て、ポケットから15ルピーを払い使用時間を30分延長したのだが、ナレシュは飛び跳ねるように喜び、何度も感謝の気持ちを伝えてきた。

自転車2「まず車掌になって、仕事をしながら運転を覚え運転手になる。そのうちお金を貯めて自分のバスを買うんだ。」と目を輝かせながら力強く語っていたナレシュ。これまで進路の事を聞いても、分からない、分からないと言い続けてきたナレシュが、はじめて進路について、そして夢について語った瞬間だった。いつかナレシュの運転する「快速ナレシュ号」で修学旅行に出かける日も来るかもしれない。本当にそうなったらいいなぁと思う。ナレシュの気持ちをしっかり先生達に伝え、僕たちが出来る形でナレシュの夢をサポートしたいと思う。














hsf at 02:03│
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