ファッションショーに向けて元気な子ども達

2008年09月02日

ファッションショーから支援のあり方を考える

9月2日(火)

子ども達による「ファッションショー」について、一体どんなものなのか?と疑問を持たれている方も多いのではないだろうか。丁度、全体の流れが完成したところなので、簡単に説明をしたいと思う。

サリまず子ども達が身に纏う服について。女子は、サリ2名、クルタスルワール2名、洋服2名、レンガが1名、男子は全員が洋服。サリはビディヤ先生からお借りして、その他の服は全て近所のお兄さん、お姉さん達やヤッギャ校長の息子さんから借りる予定だそうだ。当初、服はどうするのか、と心配していたのだが、近所から借りてくるところが健気で可愛らしい。もちろん必要な物は購入する予定。

内容については、所謂「ファッションショー」のように次々と服を替えて登場するのではなく、服装はそのままで一つのストーリーを演じるような内容となっている。まず一人の女の子(プジャ)が舞台の中央に出てくる。そこに男の子が花を持って登場しプロポーズをするが、あえなく断られる。続いてもう一人、男の子が登場して、やはり花を差し出してプロポーズするも断られる。ちなみに断りは、とても分かりやすい平手打ち。最後にいかにも紳士風の格好をした男子が登場、同じように膝を折って、花を差し出してプロポーズ、女の子がOKする。その後、断られた2人の男子(ヒロインの傍に屈みこんでいる)に、それぞれ女の子が一人ずつ手を差し伸べ、3人のカップルが出来上がるという設定。

回転後はひたすら組を変えながら2人組み、3人組みで登場。ステップを変えたり、くるくる回ったりしながら、最後には一人ひとり“投げキッス”をして退場する。子供達が精いっぱい考えて作った素晴らしい演出だ。何時の間にか自分達の力でファッションショーまで演出出来るようになっていたのだから、本当に感慨深い。


それにしても、子ども達が夢中になって練習に取り組んでいる姿を見ていると、支援活動が決してお金や物だけで出来るものではない事を改めて実感する。お金や物は確かに大切だが、お金や物だけでは現状を変える事はきっと出来ないだろう。お金が幸せなのではなく、貧しさが決して不幸でもない。一番大切な事は、夢を追いかけるチャンスや自信を持つ切欠を与える事だと思う。


投げキッス今回のファッションショーを達成することで、子ども達はきっと大きな自信を持ち、もっと頑張ろうという向上意欲が養われるのではないだろうか。それは将来、子ども達が貧困から抜け出す大きな力になると信じている。



hsf at 11:17│
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