ケナフ博物館とヤッギャ校長誕生日ブログ3周年

2008年02月17日

心の居場所

2月19日(火)

ラクシミ2今日は「民主主義記念日」で学校は休みとなった。先週に引き続き、4年生のラクシミの歌の編曲作業と練習がパタン市内のプモリ小学校で行なわれた。ラクシミの作った歌は指導して頂いているラマ先生の編曲によって、立派な歌に仕上がりつつある。ラクシミも少しずつ編曲作業に慣れ、自分の意見を出せるようになってきたので、歌の完成が本当に待ち遠しい。

歌の練習もレコーディングに向けて熱心に取り組んでいるので、随分、上達しているようだ。レコーディング本番では、録直す度に費用が掛ってしまうため、しっかり練習を重ね自信を持ってから挑まなければならない。出来れば全曲、一発で完成することが望ましいが、ラクシミだけでなく周りも初めてのことだから気が気ではない。

ラクシミ今日はラクシミの練習に同級生のビナも同行した。ラクシミの活躍は周りの子ども達に良い刺激となっているようで、先日、ビナが突然、自分も歌を歌ってみたいと言い出した。今日はヤッギャ校長の許可を得て、ビナもラクシミの練習を見に来ることになったようだ。それにしても子供たちに何か遣りたい事があれば、決して背中を向けないヤッギャ校長の姿勢には本当に感心させられる。

ネパールの学校制度では初等教育は5年制のため、ビナ達は来年、ヒマラヤ小学校を卒業する予定になっている。卒業後の子ども達の進路については未だ確定こそしていないが、基本的に卒業生は3階校舎に開設予定の職業訓練所で洋裁や木工など様々な技術を学ぶ予定だ。

よく支援者の方から、児童全員を進学させるべきではないか、との切言を頂く事があるが、進学してSLCを卒業することが出来ても仕事に就ける保証が全くない現状を考えると、出来るだけ早いうちから手に職をつけ、自立の訓練をすべきだと考えている。職業訓練を受けた後でも、本人の努力次第では自力での進学だって十分可能だ。もちろん成績が著しく優秀で、学問によって将来の道を開く事が可能な児童に関しては、積極的に進学を応援することも必要だと考えている。

ビナビナは成績優秀で、職業訓練よりも進学の方が適切だと考えている児童の一人だ。開校以来、ずっと一番の成績を収めている実績や、将来はヒマラヤ小学校の先生になりたい”というビナの夢を考えれば、やはり進学が望ましいと考えている。

歌の練習を終えた後、ビナとラクシミを連れプモリ学校の傍にある茶屋へ立ち寄り、暫くの間、紅茶を飲みながら卒業後の進学について話していると、ビナから“進学したくない”という意外な返事が返ってきた。詳しく話を聞いてみると、“友達と一緒にいたいので、ヒマラヤ小学校に上のクラスを作って欲しい。そうでなければ友達と一緒に職業訓練を受けたい、別の学校には進学したくない。ずっとヒマラヤ小学校にいたい。“ということだった。

突然の話で少し驚いたが、どうもヒマラヤ小学校の友達と別れるのが辛いようだ。初めて学校に入学して、これまで4年間、一緒に学び、楽しみや喜び、時には悲しみを共有してきた友達はビナにとってかけがえのない存在なのだから、そう思うのも無理はない。

今日の話だけで全てを決める必要はないので、これから卒業までの1年間、ビナ自身がしっかり進路について考えてくれれば良いと思う。それにしても今日はビナのヒマラヤ小学校への思いが分かり、とても嬉しかった。もしかすると子ども達にとってヒマラヤ小学校は、僕たちが考えている以上に大切な心の居場所になっているのかもしれない。僕たちとして子供たちの気持ちにしっかり応えていかなければならないと、改めて思った。


hsf at 04:27│
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