寺子屋3周年クマール

2008年01月31日

家庭訪問

1月31日(木)

教育支援活動を始めて以来、奨学生の『家庭訪問』は最も大事にしている活動の一つだ。支援に関わる以上、家庭の事情をしっかり理解しておくことが大事であり、何よりも奨学生や保護者との信頼関係なくして活動は有り得ないと考えているからだ。また、ともすれば観念的になりがちな活動だからこそ、現実に触れる事は支援活動の在り方を考える上でも大事な事だ。

先日、村での往診の帰りに、ある奨学生の家を訪ねた。電気も通っていない3畳程度の小さな部屋に、親子5人が肩を寄せ合いながら暮らしている。僕が訪問した時には、今にも折れそうな見窄らしい蝋燭の小さな灯りを囲むようにして、3人の子ども達が一生懸命勉強をしていた。病気で寝込んでいる母親も体を起き上がらせ、子供達が教育を受けられることへの感謝の気持ちを伝えてきた。母親の一言一句からは、子ども達の教育に大きな夢を託している様子がひしひしと伝わってきた。

暫くの間、保護者や子ども達と話をしていると、家主がやって来て厳しく家賃の催促をしてきた。日本円で僅か1000円程度の家賃が払えず、既に数ヶ月も滞納しているという。家を持たない貧困家庭ではよくある話だが、小さな子ども達の前で家主に向かってひたすら謝る両親の姿を見ると、痛々しくて言葉に詰ってしまった。

自分のポケットから僅かなお金を置いて家を後にしたが、こういう現状に対して、一体、自分は何をすべきなのか、僕には未だ良く分からない。今現在の僕に出来る事が、結局、これくらいの事しかないと思うと、深い溜息が出てきた。


hsf at 04:28│
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