WWF表彰式ラリットプール市と紙漉き教室を共催。

2007年09月25日

これからのケナフ活動

9月25日(火)

昨日、ネパールに到着されたNPO法人日本ケナフ開発機構の釜野徳明先生を交え、今後のケナフ活動の方針について話し合いを行なった。

これまでのケナフ活動では子供達が栽培したケナフを、子どもたち自らの手でパルプつくりを行い、紙漉きを行なってきた。その他、一部はカトマンズ盆地内の和紙工場でパルプを作り、完成したカレンダーや学習ノート等を子ども達へ配布した。また昨年は初めてケナフのパルプに楮(こうぞ)や三椏のパルプを混ぜることで、減少が著しい楮や三椏の代替資源としての活用法を示すことが出来た。

ただ残念ながらネパール国内にある現状の和紙工場の設備では、ケナフからパルプを作る事が難しい。ケナフは繊維が硬いため、ネパールにある設備では楮や三椏のように繊維を砕くことが出来ないのだ。ケナフの有用性をどんなに訴えても、ネパール国内で質の良い製品を生み出さなくては、社会には受け入れてもらえないだろう。そのためにもケナフのパルプつくりに合うビーターやマスコロイダーをネパール国内に設置する必要がある。もちろん大規模な物ではなく活動規模に合う小型の物。また出来るだけ苛性ソーダーや漂白剤などの薬品を使用せず、煮作業もしない形でパルプを作りたいと考えているため、どうしても機械が必要となる。

ケナフ活動を自立支援活動として社会に根付かせるためには、人々が「物つくり」をしっかり学べる工房の整備が不可欠だ。今日は釜野先生を交えた話し合いで、ある程度、ケナフ工房や技術指導センター建設の骨格を纏めることが出来た。これから場所選びや資金面の問題など超えなければならない問題は山済みだが、一歩ずつ乗り越えていきたい。


hsf at 03:47│
WWF表彰式ラリットプール市と紙漉き教室を共催。