2007年08月15日

支援活動のあり方

8月15日(水)

先日から“支援のあり方”について関係者と話し合っている。ある支援者の方から、免税措置などの制度を利用してもっと支援を増やす努力を行なうべきではないか、という切言を頂いた事がきっかけだった。制度を利用して支援を増やすということは、組織を大きくして活動を広げるという意味でもある。支援のあり方については支援者や現地の関係者の間でもいろんな意見があるのは事実だが、今回いただいた切言から、僕達の”考え”が支援者の皆さんへしっかり伝わっていない事を痛感した。努力不足を猛省したい。

免税措置などの制度がないために支援者の皆さんへ大きなご負担をお掛けしている事は事実であり、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。ただ僕達はむやみに多くの寄付金を集たり、今よりも活動を大きく広げたいとは一切思っていない。

自分達の信念に従い、ささやかながらも誠実に活動を続ける中で、ご賛同頂いた方々の善意のご支援とお気持ちを、大きな組織の手が届かない地域、そして子ども達へしっかり届け、有効に役立てることが何よりも大切だと考えている。たとえ活動の規模は小さくても、一人ひとりの子ども達をしっかり支え、励ましながら、人間としての優しさをもった子ども達を育成していく事が僕達の必死の願いだ。

大きな組織になれば、より多くの子ども達を支援することが可能であり、実際に著名な国際機関によって万人の子供達が救われている。また、大きな組織になれば政府等の援助を受けることで、より専門的で広い視野に立った活動が行なわれ、大きな社会貢献を果たしている事は周知の通りだ。

ただ組織が大きくなれば支援者、支援を受ける側の人間関係が希薄になりがちになり、ともすればお金と物だけの関係になってしまい支援が当たり前になってしまう現状も一方で抱えている。また政府の援助を受ける中で、NGOスタッフの間でも援助が当たり前になるケースや、結果として政府の委託事業が中心となってしまった団体も残念ながら見かける。1人でも多くの子供達が教育の機会を得ることは僕たちの願いでもあるが、僕達は一人ひとりの子ども達としっかり人間関係を築くことが、大切であると考えている。

今、ようやく長年の活動が身を結びはじめ、支援をした奨学生の中から学校を卒業し、社会で活躍する子が出るようになった。そうした卒業生達が“自分達も何かしたい”と、ヒマラヤ小学校や寺子屋、医療キャンプの活動を自主的に手伝ってくれる。ささやかながら続けてきた活動だが、自分たちの気持ちが奨学生たちに伝わったことは本当に嬉しく思うし、彼らを誇りに思っている。人間としての優しさや大きな志をもった若者が社会で1人でも多く活躍することが、窮状を抱える小さな子ども達の目標となり、将来、ネパールが貧困から抜け出す大きな力になると信じている。


hsf at 02:08│