小さな挑戦者予防接種

2007年07月01日

ビナの成長、栄養摂取プログラム

7月1日(日)

早朝に村の往診を済ませ、今日は朝礼からヒマラヤ小学校を訪ねた。朝礼が終わり職員室で資料つくりをしていると4年生のビナがやって来て、金曜日の作文コンテストについて話しかけてきた。

ビナビナは大人しい性格で普段は口数も少ない。そんなビナが僕に向かって、「あの時、もう少し書けば良かった〜」とか「次は絶対、入賞したい!それに『コンテストのとき友達が出来たから、次のプログラムには参加させて欲しい」などなど、コンテストの感想や次回の意気込みをとても嬉しそうな表情で話して来た。

金曜日のコンテストで、他校の大勢の子ども達との交流、初めて入った私立学校の雰囲気、入賞こそ逃したものの、審査員や引率のヤッギャ校長から誉められたこと、他校の友達が出来たこと、その他、帰り際に頑張ったご褒美として食べたコーン付きのアイスクリームも含め、金曜日の全てがビナにとって新鮮な感動であり、新しい世界に足を踏み入れたことがビナを一歩成長させたのかもしれない。今日のビナの笑顔はとても爽やかで素晴らしいものだった。

さて今日は子供達が楽しみにしている栄養摂取プログラムの開催日だった。子ども達は皆、朝からソワソワして落ち着かない様子だった。中には幼い弟達を連れてくる、なかなか賢い児童までいた。

栄養栄養摂取プログラムを始めて2年、これまで様々なメニューを試みてきたが、最近ではお腹を空かせた子ども達にお腹一杯食べさせる事が、栄養以上に大事ではないかと考えるようになった。特に育ち盛りの男の子達は毎回、何度もお代わりを求めてくるがメニューにこだわるあまり量を確保できず“腹いっぱい食べたい”という彼らの要求を満たすことが出来ていなかった。

この時期、子ども達の多くは田植えの手伝いで忙しい。土地を持たない貧しい農家にとって、田植えの手伝いは貴重な現金収入の機会でもあるため、子ども達も農作業に借り出されお腹を空かせている。

今回は先生たちの提案で、質よりも量を優先させる事が決まり、ジャムつきの食パン、ゆで卵、牛乳、マンゴーなど、美味しくて食べやすいメニューを用意した。また原則としてお代わりを全て自由とした事が今回の大きな試みだった。

案の定、子ども達は物凄い勢いで食べ続け、中には5回もお代わりをする男の子もいて、先生達を驚かしていた。みんな腹いっぱい食べられたようで、凄く嬉しそうな顔をしていた。育ち盛りの子ども達の食欲には何時も驚かされる。今後もいろいろな試みを繰り返しながら、意義ある栄養摂取プログラムを開催したいと思う。


ロジ、アジャイ今日はコカナ村からロジちゃんとアジャイ君も学校へ遊びに来て、お手伝いをしてくれた。ヒマラヤ小学校の子ども達ともすっかり打ち解け、仲良しになったようだ。良い交流が実現できた。

ヒマラヤ小学校通信7月号






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