寺子屋の開校にむけて。クリシュナさん。

2007年03月26日

学びの熱気。

3月26日(月)

ヒマラヤ小学校は今日と明日の2日間、祭日で休校となった。普段、子ども達にとっては嬉しいお祭りも、水曜日から始まる試験の事で今回ばかりはお祭りどころではないかもしれない。

チョーク2今日は往診治療を終えた後、ヒマラヤ小学校へ行き、ヤッギャ校長、モンゴル先生とともに試験会場の準備を行なった。机に受験番号を貼ったり、受験番号と名簿を確認したり、会場準備は面倒な作業が多い。確認作業を5回も念入りに行なったヤッギャ校長には驚いたが、これまで大きな問題もなく試験を開催できたのも、几帳面なヤッギャ校長の影の努力が大きい事を改めて感じた。

今日は休校という事で、学校は普段の喧騒が嘘のように静まり返っていたが、準備作業の途中、ふと校庭を覗いてみると、幼稚園年少クラスに通うゴンガとビンドゥマヤの兄妹が来ていた。よく見ると、職員室前のコンクリの通路に向かって、煉瓦の破片で何やら字を書いていた。近づいて見ると、2人とも試験のために覚えたA〜Zのローマ字や、カ、カハ、、、、、といったデーヴァナーガリー文字の『五十音』を書き込んでいたのだ。兄妹に家で勉強しないのか尋ねてみると、学校から配布されたノートを使い切ってしまったので、学校へ来てコンクリに字を書いているという

チョーク感心している僕に向かって、妹のビンデゥマヤが『A、B、C、Dも書けるよ』と、笑顔で話しかけてきた。兄弟の健気さに心打たれ、煉瓦の破片ではあまりにも可愛そうに思えたので、ヤッギャ校長に頼み、小さくなったチョークを兄弟に渡して、兄妹に思う存分、字を書かせる事にした。ヤッギャ校長も2人の兄妹の姿を、微笑ましく見つめていた。貧しさに負けず、頑張っている子どもの姿は、本当に美しいものがある。

子どもの頃、勉強が大嫌いで勉強の目的すら分からなかった僕は、こうした子ども達の学びの熱気や意欲に何時も驚かされる。2人の兄妹が一生懸命コンクリに字を書き込む姿から、“学べる喜び”がひしひしと伝わってきた。今回の試験、何時も以上に期待ができそうだ。


hsf at 00:17│

この記事へのコメント

1. Posted by AJP   2007年04月04日 10:11
子どもには非常に関心させられますね☆赤ちゃんがこの世に生を授かり、母親のお腹の中にいる頃から、その生命力は非常に強く‥ また、生誕してもなお ハイハイを覚え 転んでも何度も二足歩行にチャレンジする‥
誰もが学ぶ意欲に満ちていたはずなのに‥。
教育を受けられる者が努力することを怠り、学ぶ意欲のある者が教育を受けられずにいる。
彼らの分も、今行動を起こさなければ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
2. Posted by 吉岡大祐   2007年04月12日 02:19
AJP様

コメントをお寄せ頂き、ありがとうございました。何時も子ども達の”チャンスの平等”を願っています。勉強したい子が勉強できる、そんな社会になることを願っています。
寺子屋の開校にむけて。クリシュナさん。