壁の建設はじまる。ケナフを使った情操教育

2006年06月18日

学校自立の夢

6月18日(日)

ビョーマケナフの種を蒔きにチャパガウン村のムレパニ地区にあるビョーマ小学校を訪問した。ビョーマ小学校を訪ねたのは今回が2回目となる。人里はなれたタマン族の小さな集落にあるビョーマ小学校には、元気いっぱいの愛くるしい子供達が学んでいる。普段、集落以外の人々との接触がないためか、僕達の訪問をとても喜んでくれた。

学校ビョーマ小学校もヒマラヤ小学校と同じく海外からの支援で出来た学校だ。運営状況はヒマラヤ小学校と同じく、いやそれ以上に厳しいようだ。学校運営委会の理事に現状を尋ねてみると、現在4年生まで開校しているが、2名の教員で4クラスを教えているという。今日は偶然1人の教員が休んでいたため、若い男性教員が1人で4つのクラスを掛け持ちで教えていた。これではとても学校として成り立っているとは言い難い。教員への給与支払いも2ヶ月滞っているという。学校建設を支援したグループに運営面の支援をお願いしても、運営に対する支援は出来ないとの返事が返ってきたらしい。

ネパールでは様々な分野で支援活動が行われているが、残念ながら一部を除いて大きな成果を上げていないのが実情だと思う。これには様々な原因が考えられるが、地元の実情を理解しないまま支援する側の一方的な判断の元に、支援する側の価値観だけで支援を進めること等が原因だと言われている。

特に教育支援分野では学校校舎だけを造り、その後の運営の一切を地元に任せてしまう事が多く、せっかくの学校が廃校となるケースが後を絶たない。もちろん支援を受ける側のネパール側にも『やって貰えるだろう、やって貰って当たり前』という甘えも何処かにあるのだと思う。

ヒマラヤ小学校も引き続き厳しい運営状況を強いられている。それでもヤッギャ校長らが将来の学校の自立運営を目指して、日々、奔走しているところに大きな希望がある。今、ヒマラヤ小学校を支援していただいている人の多くは、学校建設に直接係わっていない人達だ。こうした人達が学校を応援して下さるのは、学校として自立に向けた努力を続けているからだと思う。今すぐの自立は難しくても、将来に向け成果を上げていくことが大事だ。

ケナフ活動も3年目を向かえ、少しずつその成果が上がりつつある。これからケナフを使った支援活動を軌道に乗せ、ヒマラヤ小学校に学校自立運営のモデルケースを創ることが僕達の大きな夢だ。モデルケースを構築できれば、今日訪ねたビョーマ小学校だって自立運営が可能になるかもしれない。子ども達、そして学校の自立の夢に向かって、ケナフ活動を強く推し進めたい。

ナヴァ今日はナヴァ・スロダヤ学校でも種まきを行いました。






hsf at 12:54│
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