子供達の自立ラクシミからの手紙

2006年06月05日

サダナの夢

6月5日(月)

今日はお祭りで学校が休校となった。先日終わった雨乞いの祭り『マチェンドラナート』の祭神が無事ブンガマティ村に帰ったかどうか、人々が確認のために参拝をするお祭り。この日ばかりはブンガマティ村も参拝客で賑やかになる。

早朝から手紙を十数枚書いた。お世話になりながら、ついつい手紙を書くのが遅れてしまう今日この頃。書けば書くほど、感謝の気持ちを伝えることの難しさを実感するが、結局、感謝の気持ちは万言に尽くす事が出来ないのだと思う。そんな事をいろいろ思いながらも、何とか手紙を書き終える事が出来た。

昼からヤッギャ校長、優さんと会ってケナフ会議の打ち合わせを行った。先日からケナフ活動の現地カウンターパートKenaf Development Nepalの登録申請を行っているが、ここにきて役員の選出が難航している。僕としては中心メンバーのサダナさんが活動しやすいよう、若い人達を中心とした役員の選出が望ましいと考えている。しかし人それぞれの立場や人間関係があるので、其の辺りも上手く考慮しなければいけない。ネパールのような小さな社会では、そこが一番大事なのかもしれない。何とか最善を尽くして役員を纏めたい。これからが正念場だと思う。

昼過ぎから郵便局へ行き、手紙を投函。その後、明日、誕生日を迎えるヤッギャ校長の愛娘サンギャちゃんのプレゼントを買いに、カトマンズ中心のショッピングセンターへ出かけた。ぐるぐる店中を周ったものの、結局プレゼントを決める事は出来なかった。

夕方からサダナを訪ね、ケナフ会議の小冊子作成の打ち合わせを行った。それにしてもサダナの目から鼻へ抜けたような素早い動きには何時も感心してしまう。サダナも12学年の卒業認定試験が終わり、いよいよ医学部受験の準備が始まる。

『医師として環境問題に取り組みたい』というサダナの夢には、環境問題と医療問題は切り離す事が出来ないという考えと共に、これまで一生懸命やってきた活動が『女だから』や『女のくせに』という事で何度も社会から阻害された苦い経験から来ているようだ。医師としてしっかりとした社会的な地位を確保する事で、活動や言動に説得力を持たせることが自身の活動から最大限の成果を上げるためには不可欠であるとの、サダナなりのしっかりとした考えだ。医学部進学には経済的な問題もあるが、なんとか頑張って欲しい。


hsf at 02:14│
子供達の自立ラクシミからの手紙