2024年07月

2024年07月20日

どんな状況でも

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コンピューターのシステム障害が起こり、世界各地で大きな影響が出たというニュースを見て、「何かに依存すれば不安定になる」ということを改めて感じました。

2005年のギャネンドラ国王(当時)によるクーデターではテレビ、ラジオ(国営放送のみニュースを流していました)、電話、ネットなどすべての通信網を遮断する事態が発生しました。

あのとき、今と同じように何かに依存してはいけない、という思いを強く持ちました。アナログが良い、デジタルが悪いということではなく、常にどんな状況でも対応できるようにしておくことが大事なのだとおもいます。学校運営もまた然り。







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ヒマラヤ小学校ではヒマラヤ小学校基金を設け、学校運営へのご支援をお願いしています。HPのフォームからお申込みください。子ども達が安心して学べるよう、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。くわしくはヒマラヤ青少年育英会ホームページをご覧ください。



■「わかり合えない」からはじめる国際協力を上梓しました。


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この度、株式会社旬報社より、子どもたちの新しい本、「わかり合えない」からはじめる国際協力を上梓しました。ぜひ、ご一読ください。

2023年12月25日より全国主要書店ならびにアマゾン、楽天などECサイトでお買い求めいただけます。こちらからご購入いただくとアフィリエイトの売上が学校へ寄付されます。ご協力、お願いいたします。

ヒマラヤに学校をつくる カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦

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子どもたちが精いっぱい駆け抜けた20年の軌跡をぜひお楽しみください。全国主要書店およびネットにて発売中です。





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2024年07月16日

繰り返し

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昨年、村で人身売買事件が発生し、卒業生のひとりが巻き込まれました。幸い国境の町で保護されたようで被害を免れたのですが、事件が明るみに出たことで一家は離村し、在校生の妹が退学を余儀なくされました。

当初はネパールでよくある駆け落ち婚だろうといって捜査当局は動かず、親も相手の男が工場の同僚だったので、結婚したらいずれ戻ってくるだろうと呑気に構えていたようです。

ネパールの結婚は親が相手を決めることが主流であるため、その反動として「駆け落ち」が頻発します。そこが人身売買を見えにくくしてしまっている面でもあります。




卒業生が巻き込まれた現実を直視して、子どもたちに甘言に惑わされぬよう繰り返し伝えて行く以外、道はないのだと思いますが、本当に難しい問題です。



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2024年07月15日

卒業生を

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ヤッギャ校長から連絡があり、今年卒業した児童の内、2人の就学を支援してもらえないだろうか、という要望を受けました。進学したものの家庭の窮状から学校で勉強を続けることが難しいそうです。

卒業まで支えて頂いた支援者には児童の卒業にともない、すでに新たな奨学生を紹介していますのでお願いすることは難しく、新たな支援者を探すしかありません。ヤッギャ校長には具体的に必要な費用を連絡するようお願いしましたので、これから周囲の皆さんに相談してみるつもりです。

今回の件は複数で支えるなどすれば何とか解決できるとは思いますが、卒業後も進学して勉強を続けたいと願いながらも、貧困によって進学が困難な卒業生たちをどう支えるべきか、制度の創設なども考えなくてはと思います。と同時に、どこまでやるべきなのか支援のあり方にとても悩みます。



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2024年07月14日

興に乗る

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学校の運営資金をどう調達するか、開校以来の大きな課題です。いつまでも寄付金に頼っていては学校の持続的な発展は望めませんので、少しずつでも自主財源を確保する必要があります。本来は授業料の徴収によって成り立つようになることが理想ですが、まだそのステージには到達していません。

事業収入を増やすための話し合いを続ける中で、アボカドの栽培、販売、将来的な新校舎建築の際には一部をテナントとして貸与する案などが出ました。特にアボカドについては協力団体との交渉を進めるなど具体的な動きが出ているようです。

プロジェクトの成否よりも、こうして現地の人たちが主体的に考えて行動を起こしていることに大きな希望を感じます。ここ数年、興に乗ったように活発な意見が飛び交うようになりました。失敗を恐れず学びに変えていけば必ず道は開けると信じています。



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2024年07月13日

与党分裂

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大方の予想通りネパールの与党が分裂し、下院での信任投票の結果、プシュパ・カマル・ダハル首相が失職しました。

2006年に包括和平が成立した後も政局争いで混迷をつづけるネパール。しばらく落ち着かない状況がつづきそうです。

あと大雨による土砂災害も気になるところです。





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2024年07月12日

社会の変化

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僕が知る限り、住んでいた当時のネパールの人々の衛生観念は目を覆いたくなるものでした。観念は意識ですから、現地の人々にとっては気にならないことなのですが、清潔が当たり前の日本人からすると戸惑うことも度々でした。

そんなネパールの人々の衛生観念が変化したのか、こんなニュースが目に止まりました。デリバリーしたモモ(餃子)のソースから悪臭がしたことから、カトマンズ市がモモを作ったレストランに20万ルピーの罰金支払いを命じたそうです。

衛生観念が向上することは良いことですが、流石に20万ルピーはやり過ぎではないかと。何より、このままつきすすめば裏通りのざっかけない食堂で、何も気にせずガツガツ食べる人々の情景もなくなってしまうかもしれません。ちょっと勿体ないような気がしますが、ないものねだりでしょうか。

こちらは日本政府がネパールの病院に医療器材を寄付したという嬉しいニュースです。すばらしい‼



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2024年07月11日

望郷の念

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カーン、カーン

ヒマラヤ小学校のチャイムは現在も手打ち式です。しかも時間の正確性はまったく期待できません。思い出したとき、気の向くまま、というのが基本。

世の中、万事こんな感じだと良いのになぁ、と思うのはネパールへのささやかな望郷の念でしょうか⁈


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2024年07月10日

度量

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現場を離れたことは果たして正解だったのか、ふと考えることがあります。普段、できるだけ考えないようにはしているのですが、どうしても頭から離れないのは、まだ気持ちの整理が完全についていないからなのかもしれません。今、現場に行ったところで何か出来るわけではないのに、往生際の悪さにあきれます。

自分が描いてた青写真と必ずしも一致しない現実であっても、それは現地の人たちが考えて決めた現実です。すべてを受け入れるだけの度量が自分には必要なんだと思う今日この頃です。どうすれば度量は大きくなるのでしょうか……。



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2024年07月09日

ネパールを分かっていない

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6月初旬、種々様々な不調や雑務に追われ、息つく暇もないほど忙しくしていた頃、ネパールの知人からあるプロジェクトに関する問い合わせがありました。メールの最後に「大至急、返信を求む」と書かれてありましたので、押取り刀で調べて連絡したのですが、その後、何の音沙汰もないままーー。すでに1ヶ月以上が過ぎました。

先日、共通の友人と話をする際に知人のことを尋ねてみると、「彼は今、祭りの準備で忙しいみたいだよ」との返事……。

まだまだ自分はネパールを分かっていない、ということに気付かされた瞬間でした。とほほ。



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2024年07月08日

ネパールが大接近

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30年近くテレビのない生活を送っています。特別な理由はなく、ただなんとなく置いていないだけです。強いて言うならダラダラ時間を避けたいという程度です。

そんなわけでテレビを見るのは旅先のホテルくらいなのですが、先月、奈良のホテルに泊まった際、何気なくテレビをつけるとネパールの特番が放映されていて、次の瞬間には画面に見入っていました。

番組はネパール大地震も含めた27年間のネパール社会の変化を映像記録とともに紹介する秀作。ちょうど自分が暮らしているときと重なっていたこともあり、さまざまな懐かしい映像に時代を懐古しました。

知人も出ていて急にネパールが大接近してきたような感じです。ぜひ、再放送してほしいです‼



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2024年07月07日

学校のおかげで

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長年、学校を支えてくれている方々が山の上の我が家へホタル狩りに来てくれました。

ホタルが放つ儚い光が川面に反射する幻想的な世界は、何度見ても心を奪われます。毎年、見るこの美しい光景も支援者の皆さんと見るとまた別物でした。皆さんとともに、しばらくホタルの世界に酔いしれました。

思えばホタル狩りに参加した皆さんそれぞれ、ヒマラヤ小学校が存在しなければ出会っていなかった方々です。学校と子どもたちが繋いでくれた大切なご縁をこれからも大事にしたいという思いと同時に、感謝の念がこみ上げてきました。この恩に報いるためにも学校のために精いっぱいがんばろうと改めて心に誓いました。

ちなみにホタルはネパール語でジュンケリ言います。ヒマラヤ小学校のジュンケリは元気かな。



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2024年07月06日

第57回岩手読書感想文コンクール

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子どもたちの本(『「わかり合えない」から始まる国際協力』が、「第57回岩手読書感想文コンクール」(岩手日報社など主催)の課題図書(高等学校の部)に選ばれました。子どもたちが褒められたようで、とっても嬉しいです。 

ぜひ、岩手県内の多くの高校生が世界に目を転じるきっかけになることを願っています‼


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2024年07月05日

誰かの力を借りる

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先日、話し合いに参加してくれた大学生のひとりから相談を受けました。自分が途上国でやりたいと思っていることが、あまりにも大きすぎて不可能じゃないかと不安になっているそうです。

初めは期待に胸を膨らませていたのに、実際に始めようとすると急に不安になったり、過度なリスクヘッジを考えてしまい自信をなくしてしまうことは、国際協力に限らずどの世界にもあることだと思います。

たとえ今の自分の力では出来ないことでも、誰かの力を借りれば不可能が可能になることはたくさんあるはずです。僕自身、これまでの活動は全て誰かの力を借りて出来たことばかりで、自分ひとりの力で出来たことなんては一つもありません。実際、今現在も子どもたち助けてもらっていますから。

大事なことはとにかく一歩を踏み出し、目の前のことに集中してみることだと思います。気張らずやってみたら案外モノゴトは進むときもあるはずです。

「自信がないからやめよう」と挑戦をやめてしまう選択だけは避けたいものです。



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2024年07月04日

学校給食

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先日、NGO関係者との話の中で学校給食が話題に上がりました。学校給食はNGOの取り組みとして途上国で積極的に行われ、成果を上げているようです。

学校給食は子どもたちの空腹を満たすということが一番の目的ですが、「給食がある」ということに保護者がメリットを感じれば、子どもたちの不本意な退学を防ぐことに繋がります。

不本意な退学を防ぎ、子どもが学校での学びを継続することが出来れば必ず実力をつけます。それが生活のなかで役立つことを保護者が認識すれば、自然と教育への関心が高まり、学校へ目を向けるようになります。更に教えたことに対する好反応がダイレクトにかえってくれば、先生たちの意欲もどんどん高まります。

ざっくりいうと、この好循環を生むためにあるのが学校給食なのだと考えています。



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2024年07月03日

ネパールで原油が……

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ネパールの友人から興奮した声で「原油が見つかった」という電話がありました。これでネパールの未来は明るいとも……。

西ネパールで中国企業による石油探査が行われていることは耳にしていました。それなりに有望な地質があるから探査が行われているのだとは思いますが、本当に原油が採掘されたのかどうかは、ニュースを見る限り分かりません。単なる友人の早とちりなのか、願望からくる戯言なのか、はたまた本当に採掘できたのか……。

採掘されたらされたで、その後の方が大変そうに思うのは僕だけではないはずです。


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2024年07月02日

目的を見失わないように

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先日、国際協力について学んでいる大学生と話す機会がありました。その際、「国際協力をする上で大事なことはなんですか?」という直球の質問がありましたので「目的を見失わないことです」と答えました。

活動していると目標にばかり意識が向いてしまいがちです。でも目標にだけ目を向けてしまうと、必ず大事なことを見失ってしまいます。だからこそ、常に「何のために」という「目的」を確認することが重要だと思っているのですが、実はこれがなかなか難しいのです。

ちょうどその翌日、学校運営委員会のメンバーとあるプロジェクトについて話をしていたとき、ふとプロジェクトの目的を見失いかけていることに気がつきました。目先の目標やその到達度ばかりが話題にのぼっていたのです。

大学生の質問に自信満々で即答しておきながら、目的を見失いかけていたことに恥ずかしい思いがこみ上げてきましたが、こうして気づけたのは学生の皆さんに質問してもらったおかげです。

とにかくどんな方法でもいいので立ち止まり、目的を見失わないようにしなくては‼自省を込めて。



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■「わかり合えない」からはじめる国際協力を上梓しました。


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この度、株式会社旬報社より、子どもたちの新しい本、「わかり合えない」からはじめる国際協力を上梓しました。ぜひ、ご一読ください。

2023年12月25日より全国主要書店ならびにアマゾン、楽天などECサイトでお買い求めいただけます。こちらからご購入いただくとアフィリエイトの売上が学校へ寄付されます。ご協力、お願いいたします。

ヒマラヤに学校をつくる カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦

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子どもたちが精いっぱい駆け抜けた20年の軌跡をぜひお楽しみください。全国主要書店およびネットにて発売中です。





■朝日新聞webメディアSDGs Actionで「児童労働」について書いています。ぜひご覧ください。





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2024年07月01日

ほぐれる

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気分に身を任せていると自分を甘やかせてしまう、そう言い聞かせていながらも、いつの間にか気分に支配されている弱い自分……。なんとかしなくては、とせっせと機械的に雑務を片付けようとすると、かえってミスが多発したり……。

上手く行かない現実を変えるには、やはり子どもたちの写真が一番、特効薬です。破顔した自分に気づくと、自然と心もほぐれます。

子どもたちに助けてもらってばかりの人生です。



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この度、株式会社旬報社より、子どもたちの新しい本、「わかり合えない」からはじめる国際協力を上梓しました。ぜひ、ご一読ください。

2023年12月25日より全国主要書店ならびにアマゾン、楽天などECサイトでお買い求めいただけます。こちらからご購入いただくとアフィリエイトの売上が学校へ寄付されます。ご協力、お願いいたします。

ヒマラヤに学校をつくる カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦

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