2020年10月

2020年10月30日

嬉しいメール

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就学支援を行っていた元奨学生から「子どもが3歳になりました」と、写真つきの嬉しいメールが届きました。慎ましい生活の中にも、幸せに包まれながら暮らしている様子が伝わって来て、胸が熱くなりました。

こんなときです。活動をつづけてきて良かった、と心から思えるのは。




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ヒマラヤに学校をつくる」上梓のお知らせ

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株式会社旬報社より拙著ヒマラヤに学校をつくる 〜カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦を上梓しました。子どもたちが精いっぱい駆け抜けた20年の軌跡をぜひお楽しみください。全国主要書店およびネットにて発売中です。

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「ヒマラヤに学校をつくる」が第65回青少年読書感想文全国コンクール(主催:全国図書館協議会・毎日新聞社 後援:内閣府・文部科学省 協賛:サントリーホールディングス)」の課題図書(高等学校部門)に選ばれました。



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2020年10月29日

前だけむいて

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先日、大学生のグループと会談しました。近い将来、後進国で支援をはじめる予定とのことで、経験者たちに話を聞いて情報を集めているそうです。

会談中、いろんな質問を受けましたが 、少し気になったのは「もしそうなったらどうしますか?」という質問が多かったことです。

もちろん仮定して物事にあたることは大事なことですが、その反面、仮定ばかりに囚われると行動できなくなってしまいます。ネパールで同じ質問をしたら、きっと「そうなったときに考えましょう」という答えがかえってくるはずです。

支援活動はこうしたらこうなるというセオリーが通用しない生の現実です。なにがどう転がるか分からないからこそ、挑戦しつづける意味があるのだと思います。

ぜひ、若い人たちには、細かいことなど気にせず、ひたすら前だけを向いて挑戦して欲しいと思います。




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2020年10月28日

勝利の十日

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昨日はダサイン大祭の山場である「ビジャヤダサミ(勝利の十日)」でした。日本の正月のように映じるダサイン大祭ですが、かつてラム・チャンドラ王がラヴァナ族を征服したことを記念して始まったとか。実際のところはよく分かりませんが、ネパールのヒンドゥー教徒にとっては何よりも大切な行事です。

毎年、ダサインを乗り切れるかどうかが、学校運営にとっての山場です。慣例として教職員へのダサインボーナスの支給がある他、学用品などの支払いもすべてダサインが期限となります。

そんなわけで毎年、胃に穴が空きそうになるダサインですが、今年もなんとか乗り切ることが出来、少しほっとしています。ただ学校が本格再開出来ていないことや職業訓練休止などによる学校の収入減、さらに困窮する児童の家庭のことを考えると、 楽観できる状況にはありません。

とはいえ、まずは満月の最終日までダサインを祝うことが大事です。なにはともあれ「スヴァ カマナ」。




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2020年10月21日

人は城、石垣

日本の無償資金協力で建設中だったパプアニューギニアの学校が当局指示で取り壊されたというニュースが目に止まりました。平成28年8月以降、学校の代表者と連絡が取れていない状況だそうです。

こういうニュースを見聞きする度に国際協力の難しさを痛感します。記事だけでは詳しい事情はわかりませんが、関わる人たち一人ひとりの当事者意識の欠如が招いた問題ではないでしょうか。

やはり国際協力で一番大切なのは「人」だと改めて思います。人は城、人は石垣.....。

日本の無償資金協力で建設が進められていた南太平洋のパプアニューギニアの学校が、日本側が把握しないまま現地当局の指示で取り壊されていたことが分かりました。
会計検査院は、現地の大使館が進捗(しんちょく)状況を適切に確認していなかったのが原因で援助の効果が発揮されていないと指摘しました。この「無償資金協力」は、パプアニューギニアの子どもたちの学習環境の改善を目的に、平成27年8月に日本政府が返済義務を課さずにおよそ800万円を提供したもので、現地の学校と契約を結んで校舎1棟の建設が進められていました。
しかし、会計検査院が調べたところ、完成間近となった、契約からおよそ10か月後の平成28年6月ごろ、安全性が確保されていないとして現地当局から工事の中断を命じられ、12月に取り壊されていたということです。
現地の大使館は、平成28年8月ごろから学校の代表者と連絡が取れない状況が続き、翌年4月に敷地の所有者から連絡を受けて初めて、校舎が取り壊されたことを知ったということです。
会計検査院は、現地の大使館が進捗状況を適切に確認していなかったのが原因で援助の効果が発揮されていないと指摘しました。
取材に対し外務省は「今後、工事の進捗の確認ができなくなった場合は、確認のための必要な措置を行っていく」と話しています。




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2020年10月20日

ダサイン始まる


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17日にダサイン大祭の初日、ガタスタパナを迎えました。家の聖所に苗床を設け大麦の種を撒く日です。ちなみに発芽した大麦はドゥルガープジャの4日目に献花として用いることになっています。

例年なら足の踏み場もないほど買い物客で賑わうバザールですが、今年はどんな感じでしょうか。子どもたちは凧揚げをして神様との会話を楽しんでいることでしょう。

例年どおりに祝うことが難しい今年のダサイン大祭ですが、せめて子どもたちには穏やかで楽しい祭りとなって欲しいものです。






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2020年10月16日

写真集「たね」、刊行記念パーティ

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一昨日、写真集食堂めぐたまで開かれた、敬愛するコミュニケーションアーティスト・ときたまさんの写真集「たね」、出版記念パーティに参加しました。

ときたまさんの感性が炸裂した391枚のスナップ写真。無機質な都会の風景が温かい優しさ包まれた摩訶不思議な感じが魅力的です。写真集はご存知渡辺美術印刷謹製でそれぞれの作品の味が更に深まっています。

当日は「たね」にちなんだめぐたま料理とともに、写真評論家・飯沢耕太郎さんによる解説が行われ大変勉強になりました。飯沢さんのワークショップのお手伝いをしているときに、門前の小僧よろしく写真について学んだというときたまさんに脱帽です。

18日にも出版パーティが追加開催されるそうですので、ときたまワールドを堪能したい方は、ぜひ。




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2020年10月15日

ネパールに引き寄せられ

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お米の配給支援で集まった支援金の送金手続きを某銀行でしていると、担当の行員の方からCNN Hero2015 に選ばれた、米国人のマギー・ドインさんのことを教えて貰いました。ネパールのスリケットで養護施設を運営しているそうです。

スリケットは単身の医療キャンプや人身売買の調査で度々訪れた場所でもあり、次回ネパール訪問に際に再訪したいと考えていたとこともあって、勝手に親近感を覚えました。

しかも先日、地方のビジネスホテルのロビーに設置されたテレビ(CNN)で、なんとマギーさんの活動が紹介されていてビックリ。不思議なご縁を感じました。

渡航が困難な状況だからでしょうか、なんだか急激にネパールへ引き寄せられているような感じがします。




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2020年10月14日

信じて任せてくれる先生

先日、佐賀県の高校生たちと有意義な話し合いの時間を持ちましたが、高校生の意識や知的レベルの高さだけでなく、実は生徒の自主性を重んじる担当の先生の姿勢にも大いに感じ入りました。

高校生から連絡を受けたのは8月はじめでした。それからメールで質問を受けるうち、実際に会って話すことになり、会場の手配から当日の対応まで全て高校生たちが行いました。その間、先生の影は一切見えませんでした。

担当の先生のお話では、「すべて生徒に任せました」とのことでした。「至らぬことがあったと思いますが...」なんてお詫びの言葉までいただきましたが、生徒を信じ一切合切を任せることは簡単なようで、とても難しいことです。大人にとっては、自分でやった方が早くて楽ですから。

任せてくれる素晴らしい先生がいればこそ、生徒の皆さんがあれだけきちんと対応できるのだと思います。役割が与えられ、任せられるからこそ子どもは伸びることを改めて実感しました。採長補短としなくては!!!





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2020年10月12日

ロックダウンの長期化

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ロックダウンの影響でネパールの国際郵便は今も停止した状態が続いています。子どもたちが書いた支援者宛の手紙が送れないことに加え、某団体からクリスマス用にと発注を受けた職業訓練の製品も期日までに届くか、だんだん怪しくなって来ました。ロックダウンの影響は、こんな小さな活動にも出ています。

正直、ロックダウンがこれほど長引くとは思っていませんでした。確かにネパールの貧弱な医療体制を考えると、封鎖はやむを得ない措置ですが、これだけ長期化すると生活に深刻な影響が出ることは避けられません。

解除するには大きな困難が伴いますし、陽性者が増える一方で回復者が減っているとの悪いニュースもあります。病床数や医療資源の不足も問題となっています。先が見えにくネパールの現状ですが、こ何とか乗り越えて欲しいと願うばかりです。





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2020年10月09日

面食らう

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子どもの成長の速さにはいつも驚かされます。今年1月、4年半ぶりにネパールを訪ねた際には、卒業生たちの変化に仰天しました。認識出来ない子もいて、キツネにつままれたような気分でした。

村を歩いていた時にも声をかけてくれる子が何人かいましたが、恥ずかしながらひとりも認識できませんでした。よくよく話を聞いてみると寺子屋で学んでいた子やその兄弟、職業訓練で学んでいた子など、なにかしら関わっていた子たちでした。

その中の一人が写真の右下の女の子でした。現在、二十歳になり、既に2児の母とのこと。。。大いに面食らいました。





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2020年10月08日

晴れて卒業

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先日 、病院で定期検査を受けました。内視鏡検査の前に担当の先生から「異常が見つからなければ卒業です」と言われ、天井のジプトーンを見つめながら祈るような思いで検査を受けました。

結果、異常は見つからず、晴れて卒業ということになりました。術後、再発なく5年経過したことで卒業となったようです。今後も年1回のペースで検査は続きますが、大きな節目を迎えることが出来、胸が軽くなりました。

病院からの帰途、支えてくれた人達、一人ひとりの顔が目に浮かび、改めて感謝の気持ちが込み上げてきました。5年半前、明日の自分すら想像することができず、真っ暗な地下室に放り込まれたような気持ちになっていたとき、掛けてもらった温かい言葉を今も忘れることは出来ません。

病気のおかげで・・・そう思える自分を手に入れられたことが、ぼくにとって一番の収穫です。




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2020年10月07日

ティハールのあと

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カトマンズ盆地のロックダウンによる休校が続いていますが、いったいいつになれば再開できるのか・・・もちろん誰にも分かりません。それでも、なんとなくですが、ティハールポチではないかと勝手に想像しています。

ただしネパールの場合、なんの前触れもなく急に「明日から」なんてこともありますから、決めつけることなく、きちんと準備だけはしておかねばと思います。

学校だけでなく、なんとか郵便サービスも再開して欲しいごころです。子どもたちの手紙が届くのを首を長くしてまっているのですが。きっと、これもきっとティハールポチでしょう。ティハールポチ。。。。





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2020年10月06日

くず拾いの少女の死

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15年前、児童労働の調査で知り合った煉瓦工場で働く少年が、同じように崩れたレンガの生き埋めとなって亡くなったことを思い出します。

あれから15年。社会は大きく変わったようで本質は何も変わってないのかもしれません。12年の儚い命をどう受け止めればいいのか、ぼくには分かりません。

【10月4日 AFP】インド西部で崩落したごみ山の下敷きになった「くず拾い」の少女が3日、遺体で発見された。救助隊が明らかにした。
 死亡したのはネハ・バサバ(Neha Vasava)さん(12)で、先月26日にグジャラート(Gujarat)州アーメダバード(Ahmedabad)にある市内最大のごみ処分場をあさっていたところ、高い壁のように積もったごみが崩れ落ち、下敷きになった。
 捜索活動は野犬の群れが徘徊(はいかい)し、息の詰まるような悪臭がたちこめる中で行われた。当局によると、ネハさんの遺体は腐敗が進んでおり、死因特定のため検視に送られたという。
 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)によると、南アジアでは12歳未満の子ども4100万人超が労働を強いられている。専門家は、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響で親が貧困に陥り、より多くの子どもが労働を余儀なくされていると指摘する。(c)AFP




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2020年10月05日

佐賀の高校生と識字教育について話し合いました。

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しばらくミニ集会が続きました。作成した資料の修正や事務作業など雑務に追われ、てんてこまいの日々ですが、こうして人と会って話をすると自然と気持ちが前を向き、いつもより作業が捗ります。

静岡県でのミニ集会を終えて、昨日から佐賀県に来ています。昨日は県内の高校でSDGsを学んでいる高校生たちと会い、識字教育について話し合いました。

12月にSDGsの研究発表会があるそうで、皆さから様々な質問を受けました。若い人たちが世界に目を向け、行動を起こしている姿はとても爽やかで、心を動かされます。本当に素晴らしい!

皆さんがまとめた研究成果はヒマラヤ小学校の活動の中で取り入れる予定ですので、どんな発表になるのか今から本当に楽しみです。

それにしても、今の若い人たちは本当に知的レベルが高く、行動力もあることに感心します。これから若い人達の力を借りて、学校をどんどん活性させたい、そんな思いを新たにしました。

高校生の皆さん、ありがとうございました!




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