2020年09月
2020年09月28日
酸素マスク
一昨日、羽田空港から松山に向かう飛行機が気圧システムの異常で離陸後に引き返すトラブルがありました。丁度、同便に搭乗する知人を空港まで見送った後の出来事でしたので、一瞬緊張感が走りました。報道や知人の話では酸素マスクが出るなどして機内は一時騒然としたそうです。
酸素マスクといえば今から22年前、関空発のロイヤルネパール航空カトマンズ行きに搭乗した際、経由地の上海に到着したときに酸素マスクが出てきたことを思い出しました。こちらは気圧の異常ではなく、酸素マスクを収納する蓋が緩くなっていたため着陸の衝撃でマスクが飛び出しただけなのですが、着陸の大きな衝撃もあり機内は騒然としました。
その直後でした。貫禄のあるベテランのキャビンアテンダントが眉間に皺を寄せながらやって来て、大音声でひとこと「Be quiet!」。騒然としていた機内は水を打ったように静まり返りました。
今、考えても見事な機内マネージメントでした。民営化してネパール航空に変わり、今はあんな感じではないと思いますが、混乱した中では、あれくらいの迫力と指示があった方がかえって乗客は安心するのではないかと思います。
それにしても、こうしてなにが起きてもネパールと絡めてしまうのは、それだけネパールが身体に染み付いてしまっているということでしょうか。。。
26日朝、羽田空港を離陸した日本航空の旅客便で機内の気圧を調整するシステムに不具合があり、羽田へと引き返すトラブルがありました。
機内におりた酸素マスク。この写真は26日朝、乗客65人を乗せて飛行中の日本航空の旅客機で撮影されたものです。
日本航空などによりますと、この飛行機は26日午前7時半過ぎに羽田空港から松山空港に向かって離陸しましたが、その直後に機内の気圧を調整して地上と同じ水準に保つための「与圧系統」に不具合があることを示す警報が出ました。そのため、高度を下げたうえで一時、酸素マスクの着用を呼びかけ、羽田空港へと引き返しました。
飛行機は午前8時半前に正常に着陸し、このトラブルによってけがや体調不良を訴えた人はいないということです。
「もう怖いですよ、怖い。急降下しているから酸素マスクとシートベルトをしっかりしてくださいって」(乗客)
トラブルのあった機体はボーイング737型機で、日本航空が詳しい原因を調査しています。
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2020年09月27日
打ち合わせ
来春に向けた打ち合わせが続いています。ダブルブッキングにならないよう慎重にスケジューリングしていますが、過去のやらかした体験が自然と脳裏をよぎり落ち着きません。ネパールなら全く気にならないことですが。
それにしても、様々なイベントに声を掛けていただくことは本当にありがたいことだと、今まで以上に強く思います。わざわざ話を聞いていただくわけですから、少しでも役立つ内容にしたいものです。
そんなわけで今からかなり意気込んでいるのですが、その前に来月の予定を無事こなさなくては!
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2020年09月24日
インド経済の失速
インドの4-6月期のGDPが23.9%減と過去最大の落ち込みを記録したようです。新型コロナウイルスの影響をもろに受けたということですが、新型コロナウイルス前からインド経済は失速していたという説もあります。インド経済の失速によってネパールが大きな影響を受けることは疑う余地がありません。
立ち上げた様々なビッグプロジェクトは果たしてどうなるでしょうか。。。開発よりも先に目を向けることが沢山ある。一度、立ち止まる必要がありそうです。
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2020年09月23日
カリキュラム
つまり70パーセントをチェイトラ月(4月)までの約7ヶ月で終わらせるということですが、秋にはダサイン大祭やティハール祭りで1ヶ月近く休みとなりますから、実質6ヶ月で70パーセントを履修することになります。まさかダサイン、ティハール休みなし、なんてことはないと思いますので、相当タイトな感じになりそうです。
まだ学校再開の目処も立っていない状況ですから、どうなるのか分かりませんが、カリキュラムの数合わせが優先されることは避けたいものです。
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2020年09月22日
ロックダウン無期限延長
カトマンズ盆地のロックダウンが無期限延長となりました。飲食店の営業や移動など緩和された活動もありますが、依然として教育活動は禁止のままです。なかなか政府のお墨付きが出ない、もどかしい状況です。
ネパールの新型コロナウイルスで危惧していることは、生活がなりたたなくなって退学する子どもが出ることと、被差別民や貧しい人々への魔女狩りです。疫病など人の手に負えないことが起こると、それを乗り越えるために集団の結束を高めようと、誰かを魔女に仕立て襲うことがありますが、誤った情報が流れてしまうなどして魔女狩りが起こる可能性があります。
ロックダウンで仕事を失い、収入を断たれた日雇い労働者とその家族が、何百キロも離れた村を目指し歩いて移動する様子が報道されましたが、道中、心ない人々から「ウイルスが来た」と罵声を浴びせられたり、石を投げられたりしたそうです。こんな話を耳にすると、我が身も含め人間が恐ろしい存在であることを痛感します。
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2020年09月18日
マチェンドラナートのご神体、本殿に戻る
先日、警察と衝突して外出禁止令が発令される事態となったマチェンドラナートですが、協議の結果、今年は山車の巡行を取りやめることになり、一昨日、ご神体は村の本殿に戻されたそうです。
マチェンドラナートの長い歴史の中ではじめてのことで心が晴れない人もいたと思いますが、話をまとめた人の大手柄。事態が収まって良かったです。
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2020年09月17日
13億人のトイレ
所要のため、再読も含めインド、ネパール関連の本を立て続けに読みました。その中の1冊、13億人のトイレ(佐藤大介著)は現代インド社会の課題を知る上でとても大きな学び収穫がありました。そのまま支援活動の課題にピタリと当てはまることも多く、何度も頷き、膝を打ちました。
ナレンドラ・モディ首相の強い意向で始まったスワッチ・バラト(クリーンインド)政策。屋外排泄ゼロを目指し、1億2千万世帯のトイレを新設する巨大プロジェクトですが、実際には目標達成の数合わせばかりで、トイレが出来ても使われなかったり、建設補助金の不正が発生したりと、様々な課題を抱えているようです。
ネパールでも国際援助によって村に作られたトイレが全く使われないまま物置になっているケースを見かけます。
感染症対策や女性の健康や安全(屋外排泄のため早朝か夜しか出来ず、排泄を我慢しなければならかったり、排泄中に野犬や毒蛇に襲われたり、性的被害を受けることもあります)のためにもトイレの普及は大切なことですが、きちんと使われるためには、村の人々にトイレの必要性や不浄な場所でないことを理解してもらこと、メンテナンスの問題(カーストでトイレの管理は低カーストの人々の仕事という意識があり、管理したがらない)など、多くの課題を解決する必要があります。
学校建設と同じで、トイレという箱だけ作っても意味はありません。その後が大事ということだと思います。学校開校もトイレの新設も「スタート」です。そして教育が普及の鍵だと確信します。
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2020年09月15日
負の影響を与えるから。。。
お米の配給支援について呼びかけたところ、ありがたいことに50口の支援が集まりました。言葉に尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。引き続き全世帯70口を目標に呼びかけをつづけますが、恐らく一度の配給で足りるとは思いませんので、少し余裕を持たせて集められたらと考えています。状況にもよりますが、今週中にも配給を実施する予定です。
今回の米の配給では、支援のあり方についてとても考えさせられました。過去の自分自身の苦い失敗体験から、物品を配ることは、負の影響を与える「悪」だと決めつけていました。結果として、ロックダウンで日雇い労働の保護者が仕事を失い、収入の道を断たれたことを何度も耳にしても全くの無能無策のまま、単なる傍観者となっていました。
支援活動に信念を持つことはとても大事なことですが、過ぎれば身動きがどれなくなってしまいます。複雑な社会の中で人々と向き合うためには、時と場合をきちんと見極め、柔軟に対応する心が必要なのだと思います。
活動をはじめて22年、なお不完全です。支援活動に魔法の杖はなし!!
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2020年09月11日
米穀配給支援
昨日、カトマンズ盆地のロックダウンが再延長されました。一部、緩和された行動もありますが、依然として完全解除までの道のりは遠い状況です。
長引くロックダウンによって一番影響を受けているのはまぎれもなく日雇い労働の人々です。働きたくても働けない状況がつづき、生活が困窮していることは容易に想像がつきます。
ヒマラヤ小学校の保護者は全員日雇い労働者ですので、このまま今の状況がつづけば、子どもたちが勉強をつづけることは難しいばかりか、口減らしで工場に売られたり、人身売買の危険に晒されることも考えられます。
そのようなことから、先月ヤッギャ先生が栄養改善プログラムの残金を使って、各家庭に25キロのコメを配給したそうです(25キロのコメは家族5人で約1ヶ月分にあたります)。ヤッギャ先生の話では、今後も必要に応じてコメの配給したいとのことでした。
ヤッギャ先生の殊勝な心には本当に頭がさがります。子どもたちが勉強をつづけるため、そして危険から身を守るためにも、コメの配給を応援出来ればと思い、先日から友人 、知人、支援者に会った際、お米25キロ、1800ルピー(約2000円)の支援を呼びかけています。ありがたいことに少しずつ支援の輪がひろがりつつあります。
ロックダウンも延長され厳しい状況がつづきますが、なんとか保護者が踏ん張れるよう、できるかぎりのことをしたいと考えています。
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2020年09月10日
待つのみ
支援者から某国際団体が募集する支援プログラムに申請してみては、と声をかけて貰いました。申請が通るかどうかは分かりませんが、今後の学校づくりのために必要なものは何か、整理するためにも意味があると考えています。
そんな訳で、学校運営委員会で学校が必要としているものを希望リスト(理由と見積書を添え、優先順位もつけて)としてまとめて出して貰うことにしました。希望リストの中からプログラムの主旨に一番あうものを選び出し申請する考えです。
と、ここまでは良いのですが、肝心の希望リストが待てど暮らせど届かぬままです。こちらが伝えた期限は遠に過ぎていますから、もうそろそろとは思いますが。経験上、こんなときは急かして上手くいきません。かえってこちらの気持ちが焦るだけですので、ここはひたすら悠長に待つのみです。
正直、こちらが必要なものを勝手に決めて申請する方がはるかに楽なのですが、それでは仮に申請が通ったとしてもお金と物を与えるだけの支援となってしまいます。支援が上手くいくかどうかは、どれだけ現地の人達が関わり、当事者意識を持つかにかかってきますから、そこを見失ってはいけないと自分に言い聞かせています。
でも、そろそろ届いてもいいのに。。。ふぅ。
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2020年09月06日
ミニ集会
昨日、一昨日と支援者主催の小さな集まりでヒマラヤ小学校について話をしました。
支援者の自宅の床の間で、集まって頂いた皆さんと対話しながらの話ということもあって、いつもよりのびのびと話すことが出来ました。途中、何度も話が脱線し少し余談が過ぎましたが、かえってネパールやヒマラヤ小学校の子どもたちのことをお伝えできたようです。
以前はよく、こうして支援者の家でミニ集会を開き、車座になって話をしていました。それが今の講演活動の原点です。話を聞いてくれる人がいるということがどれほどありがたいことか、こうして原点に立ち戻ることで再確認しました。
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2020年09月05日
命に代えても
本来なら雨乞いの祭りであるマチェンドラナートの山車は西暦の5月頃、町を練り歩きますが、今年はロックダウンのため停滞したままだったようです。神事の流れにしたがい、どうしても山車を動かさなければならないという一部市民が山車を動かしたようですが、この祭り、パタンのネワール族の人々にとっては命にかえても守るというほど大事な祭りですから、インドラジャトラのようにはいかないのも事実です。もちろん長引くロックダウン(一昨日、再延長されたばかり)で市民の間に閉塞感や苛立ちが募っていることも少なからず関係しているのかもしれません。
世俗国家になったとはいえ、宗教と生活が一体となっているネパール。この先も同様の問題が起きる可能性は大いにありそうです。
写真はマチェンドラナートに祈りを捧げる少女。
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2020年09月04日
時間を大切にしたい
今年、長年の念願であった6学年を開設しました。とはいってもロックダウンで学校が休校となったため、本格的なスタートはお預けのままです。
6学年の開設はネパールの教育制度の変更と児童・保護者の強い要望など社会の流れを受けてのことです。正直、開設にあたっては課題山積の状況ですが、みんなで話し合って決めたことですので、たとえ見切り発車でも一度車輪が動きだせば、きっと一つひとつの課題を乗り越えていけると信じています。
思えば11年前、卒業を目前に控えた第1期生たちが、毎日のように涙で6学年の開設を訴えてきました。ある時は女子たちに教室で監禁されたこともありました。一分一秒でも長くみんなと一緒にいたい、そんな子どもたちの強い思いが痛いほど伝わってきました。
見切り発車とはいえ11年の時を経て実現できたことは感慨深いものがありますし、何よりも子どもたちともう1年長く付き合えるのは本当に嬉しいことです。
長引くロックダウンで学校再開の目処はたたぬままですが、彼らとの時間を大切にしたい。今はただそれだけです。
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2020年09月03日
静かな満月
昨日のブログに書いたインドラジャトラ大祭ですが、やはり今年は中止となったそうです。例年、黒山の人だかりが出来、ものすごい熱気に包まれる旧王宮広場が閑散としているなんて想像もつきませんが、市民は現実を受け入れたということでしょう。
それにしても、今後あのような形での祭りはなくなってしまうのでしょうか。禍々しい疫病よってこれからカトマンズの人々の営みはどのように変わっていくのか。。。この目でしっかり見ていきたいです。
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2020年09月02日
インドラジャトラは流石に中止か
ビクラム暦の第5月にあたるバードラ月の白半月の第14日から始まるインドラジャトラ大祭は満月の今日が最終日です。
雨の神インドラを祝うこの祭りは例年、盛大な行列や見世物で賑わいます。生き神様クマリの乗った山車が旧王宮付近をパレードする他、仮面舞踏や太鼓の音が響いて賑やかです。世俗国家となる前は国王が行幸してクマリの足に叩頭していました。
そんなインドラジャトラですが、今年は流石に中止になったのではないでしょうか。あれだけ人が集まればどんなことになるか。。。。それともロックダウンでも祭りは祭りでやったのか、なんとも気になるところです。
まずはデオメジュ(クマリの呼称)、なんとか疫病退散をお願いします!
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2020年09月01日
国際ソロプチミスト東京・新宿で報告会
先日、ハイアットリージェンシー東京で開催された国際ソロプチミスト東京・新宿の例会でヒマラヤ小学校の現状について話しました。
国際ソロプチミスト東京・新宿の皆さんに活動を支えていただき、早いもので17年が過ぎました。学校とともに歩んでいただく本当に大きな存在です。
いつもは緊張で頭が真っ白になる講演ですが、新宿クラブの皆さんの前だけは緊張が解れ素直にお話出来るのも17年という長い時間をともに歩んでいただいたからだと思います。この日は母港に戻ったような安心感に包まれました。
さて、肝心の講演内容ですが、お決まりの言い忘れが多々ありましたが、皆さんに卒業生の活躍をお喜びいただき、嬉しい時間となりました。子どもたちの成長をともに喜んでいただく人がいる。このことがぼくの原動力です。新宿クラブの皆さん、本当にありがとうございました。
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