2013年03月28日

2013年03月28日

運転免許証

3月28日

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第2期卒業生のソロージュが久しぶりに元気な顔を見せに来てくれた。またまた背丈が伸び、そろそろ僕の背丈を超えそうな勢いだ。ソロージュは現在、昨年まで住み込みで働いていたバイク修理工場の主人の紹介で、砕石工場と煉瓦工場のトラック運転手をしているそうだ。

ソロージュは今の仕事を「とても遣り甲斐がある」と嬉しそうに話していたが、この日、学校を訪ねてきたのは理由があった。実はソロージュは現在、運転免許を持っていないため、トラックの運転手といっても工場内で運搬をしているだけのようだ。こらからトラックの運転手として本腰を入れて頑張ろうと決心し、免許を取りに行こうと思っていた矢先、運転免許証取得のルールが変わって、SLC(10年生終了後に受ける全国統一卒業認定試験)合格が必須となってしまい、受験できなくなってしまったそうだ。この日の訪問は、その相談のためだった。

運転免許に学歴がなぜ必要なのか理解に苦しむが、義務教育制度のないネパールでは、やはりSLCは社会に出るために最低限、必要という事なのだろうか。スロージュがSLCを目指すには後5年間、中学校から学びなおさなければならない。不可能ではないにしても現実的には難しいだろう。ただ、いつも突然、思い付きのようにルールが変わるネパールの事なので、今回の免許書取得のルールも突然、元に戻る可能性だってある。そう考えると、今は焦らずにじっと様子を見るのが賢明ではないか、とスロージュにアドバイスした。幸い、持ち前の楽天的な性格もあってか、ソロージュは落胆した様子もなく、明るい笑顔で「フンチヤ(OK)」と言って首を斜めにふったので安心した。

生きていれば様々な困難が降りかかってくるもの。それでも諦めずに努力を続ければ、いつか必ず運はソロージュの味方をしてくれるはずだ。ソロージュの前向きな表情を見ていると、幸運が近付いていることを確信した。がんばれ、ソロージュ!!


お知らせ


〜飯沢耕太郎「ザンジバルゴーストストーリーズ」(祥伝社)出版記念〜
「飯沢耕太郎さんのザンジバル話しと料理の会」


ザンジバルの本 「ザンジバルゴーストストーリーズ」(祥伝社)を出版された写真評論家できのこ文学研究家の飯沢耕太郎さんの出版記念イベントです。

■日程/4月20日(土)16:00〜
■参加費/3500円
■会場/渋谷区東3−2−5永住倉庫
■問い合わせ先/ときたまさんおかどさん

*3月31日までに要予約 


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