2010年06月

2010年06月28日

まちかど美術館で搬入作業

まちかど今日は栃木県小山市のまちかど美術館で絵画展の搬入作業を行った。美味一服めぐりの店主おかどさんはじめ、まちかど美術館のスタッフの皆さんにご協力をいただき、予想以上に素晴らしい展示が出来た。皆さんに感謝の気持ちでいっぱいだ。美術館いっぱいに飾られた子ども達の絵を見ていると、どの絵も「こっちを見て」と、話しかけてくるようだ。

今回、まちかど美術館の絵画展ではヒマラヤ小学校の子ども達が描いた絵画51点が展示されることになった。51点の作品はこれまでに開催した絵画展で展示したもの。搬入作業の間、箱の中から一枚ずつ絵を取り出しながら、改めて子ども達の作品を見返してみると、これまでとは全く印象が違ってくるから不思議だ。考えてみれば、初めて真っ白い画用紙を配った時、驚いてしまって、画用紙の片隅に小さな絵しか描けなかった子ども達が、堂々と画用紙をいっぱい使って大きな絵が描けるようになったのだから、それだけでも大きな成長なんだと思う。

ビシュヌ現在4年生のビシュヌ・タマン(17)が3年生の時に描いた「村の救急車」という絵は、村の現状とビシュヌの人間としての優しさがしっかりと伝わってくる名作だ。絵の下には「僕の村には道路がありません。病気になったら村の人は籠に担がれて病院へ行きます。僕は大きくなったらバスの運転手になって村の人を助けてあげたいです。」というビシュヌのコメントが添えられている。道路が先ではないか、という疑問はさておき、ぜひ、大勢の人に絵を通して子ども達の優しさを感じて貰えたらと思う。



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2010年06月26日

東京中央ロータアクトクラブが「最も素晴らしい企画賞」を受賞!!

おんぶ今日は夕方から東京・銀座の三笠会館で開かれた東京・中央ロータアクトクラブ(7月から銀座ロータアクトクラブに名称変更)の例会、納会に出席し、ご挨拶かたがたヒマラヤ小学校の現状についてお話をさせて頂いた。ご存知の通りロータアククラブは18歳から30歳までの青年によって構成された奉仕クラブだ。

東京中央ロータアクトクラブの皆さんには、これまで様々な形でヒマラヤ小学校の活動に協力を頂いているが、若い人たちが「自分達も何かしたい」と、斬新な発想と行動力をもとに活動に関わってくれる事はとても嬉しいことで、活動の活性化を図る上でも大きな役割を果たしている。同世代の人たちと共に活動できる事は僕自身にとっても大きな励みとなっている。

実は東京中央ロータアクトクラブの皆さんが昨年から今年にかけて行った「井戸掘りプロジェクト」が、今般の第2750地区の年次大会で「最もすばらしい企画賞」で1位に選ばれるという嬉しいお知らせがあった。

井戸掘りプロジェクトは、ヒマラヤ小学校の子ども達の将来の自立を目指し、ヒマラヤ小学校で整備を進めている果樹園とケナフ畑に井戸を掘るプロジェクトだ。建設に当たっては、ヒマラヤ小学校の子ども達や卒業生、保護者らが職業訓練所で制作したアクセサリーを日本国内でチャリティ販売して、その収益を元にする。更にはメンバーが現地を訪ね、子ども達と一緒に井戸の建設を行うという素晴らしいプロジェクトだ。これこそ若い人たちだからこそ出来る新しい支援活動だと言えるだろう。「最も素晴らしい企画賞」に選ばれたのも納得だ。素晴らしいプロジェクトを立ち上げてくれた東京中央ロータアクトクラブの皆さん、特に国際奉仕委員会の皆さんに心から感謝の気持ちを伝えたい。

建設資金は既に集まっているので、今後は日程調整をした上で建設を始まる予定だ。今回のプロジェクトを通して、子ども達をはじめ現地のスタッフが支援のあり方について学ぶ機会になればと願っている。

以下、報告書からの抜粋です。

【井戸掘りプロジェクト】

ヽ詰
私たちが寄贈を目指している井戸は、果樹園での農業訓練や、ネパール特産物である紙の原料となるケナフの木の栽培訓練に使用される予定です。職業訓練用の井戸を掘ることで子供たちの自立や、夢をみられる環境を整えるお手伝いをしたいとの思いで今年度の活動を行ってきました。

このプロジェクトでは井戸の資金の一部は、子供たちが職業訓練の一貫として作成したアクセサリーなどのチャリティー販売会の売上でエ面します。これは、夢をみることができない.努力や労働の達成感が当たり前に得ることができないような環境でもひたむきに生きる子供たちが、職業訓練に意義を見いだし、努力が様々な形で連鎖していくことを体験してもらうことを意図しています。このような活動を通じて、労働に対する意識の形成のサポートを目指しています。




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2010年06月24日

支援者の声

resize1099めぐりギャラリーを皮切りにヒマラヤ小学校・夏のイベント2010が始まった。各会場での搬入準備も順調に進み、7月2日までには全会場でイベントが始まる見通しだ。今日は会場のひとつ、港区立健康福祉館・とらトピアで写真展の搬入作業を行った。とらトピアとヒマラヤ小学校の交流も3年が過ぎようとしている。スタッフの皆さんや施設を利用される方から、ヒマラヤ小学校展覧会を楽しみにしている、という声が聞こえて来るのは本当に嬉しい限りだ。これからもお互いのペースに合わせながら、息の長い交流を続けていけたらと思う。

一時帰国してから1週間あまりになるが、絵画展の準備の合間に学校や僕個人の活動を応援してくれている支援者の方を訪ね、近況報告等を行っている。多い時は一日6箇所以上、回ることもあるが、直接、支援者の皆さんの声を聞く事は、より良い活動を目指す上で貴重な学びの機会となる。

しかし、こうして支援者の皆さんと話をしていると、いつの間にか自分達のやっている事を正しいと思い込んでしまっている事に気づかされる。わずか半年程度だが日本を離れている内に、いろんな事が見えなくなってしまうようだ。素直に反省しなければならない。帰国の頻度が年2度になった今、これまで以上に支援者の声に耳を傾け、しっかりと波長を合わせながら、意義ある活動を目指せたらと思う。



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2010年06月18日

小山市・まちかど美術館で打ち合わせ

まちかど栃木県・小山市にある「まちかど美術館」を訪ね、絵画展の打ち合わせを行った。「まちかど美術館」はNPO法人 ワーカーズ・コレクティブたすけあい大地が小山市の委託を受けて企画・運営している美術館だ。 

今回、縁あってヒマラヤ小学校の絵画展が開催出来ることになり、関係者の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいだ。これまで東京以外での絵画展は、昨年12月にふるさと松山で開催した「松山とネパールの子ども達による絵画展」(主催:松山青年会議所 後援:松山ユネスコクラブ)だけで、今回がまだ2度目だ。ヒマラヤ小学校を応援する支援の輪は全国各地に広がっている現状を考えても、ぜひ、機会を見つけて日本各地で絵画展が開催できればと思う。

今回は地元の美術教室「つじ造形学校」で学ぶ子ども達の作品も同時に展示される予定だ。美術を通した子ども達の国際交流が実現することは、絵画展の意義を更に高めてくれる。本当に嬉しいことだ。また会場では職業訓練所の生徒が制作した品々が展示・販売される事になっている。職業訓練所で作られた品々が一体どのような評価を受けるのだろうか、、、、開催日が近づくにつれ不安と期待が心の中で入り混じる。

まちかど美術館での絵画展は6月29日から7月11日までの予定。




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2010年06月17日

めぐりギャラリーでの搬入作業

絵画展開催のため日本へ一時帰国した。振り返ってみると丁度、昨年の今頃も日本青年会議所が主催する「人間力大賞2009」(6月13日)の最終選考会に出席するため、日本へ一時帰国していた。あれから、もう1年が過ぎたのかと思うと時の流れの早さに驚いてしまう。

今日は夕方から「めぐりギャラリー」で展覧会の搬入作業を行った。今回のめぐりギャラリーの展示は子ども達の絵画作品ではなく、メラニーさんの指導の下に行われたアートプロジェクトの作品を中心に展示する事になった。ぜひ、何時とは少し違う、ちびっ子アーティスト達の才能をお楽しみ頂ければと思う。また、めぐりギャラリーでは子ども達の写真も多数展示されている他、職業訓練所で制作した品々も販売しているので、ぜひ、会期中、大勢の方にお越しいただければ幸いだ。

めぐり


今日は何時も大変お世話になっている、エコ・エゴバック作りでも有名な中村ヨリさんにお手伝いいただき、想像を遥かに超えた素晴らしい展示が完成した。来場される皆さんの反応がとても楽しみだ。

めぐりギャラリーでの展示は7月21日まで。詳しくはこちらをご覧ください。


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2010年06月15日

オウムを救護!心優しい子ども達 

普段、ヒマラヤ小学校の子ども達と接していると、彼らの優しさに心を打つことが多い。ある時は支援者から貰ったチョコレートを配った時、弟にあげたいとポケットにそっとしまう健気な姿を見て、ある時はお世話になった歯科医の先生を将来、自分が治してあげる、という話を聞いて、、、、ある時は弁当を持っていない友達に自分のトウモロコシを分けてあげる姿を見て、、、、子ども達の人間としての優しさからは何時も学ぶ事ばかりだ。

オウム先日、校庭に小さな人垣が出来ていたので覘いてみると、なにやら子ども達が皆でオウムに餌を与えていた。なんでもサチンと弟のルペシュが登校途中に木の上の巣から落ちていたオウム(雛から成長したばかり)を見つけて保護したので、みんなでそのオウムを救護しているとのことだ。

弱っている小さなオウムを見て、“お腹を空かせているに違いない”と思った子ども達は、昼食に持ってきていたトウモロコシや焼き米、インスタント乾麺、土を掘って捕まえた新鮮なミミズまで、あるものを全てオウムに与えようと懸命になっていた。更に、なかなか食べようとしないオウムを心配した子ども達はオウムの口をこじ開けながら、「早く食べろ、食べろ」と必死にオウムの口の中に食料を押し込んでいた。思いがけないご馳走にオウムが驚き、子ども達の優しさに感謝したたかどうかは分からないが、子ども達の温かい優しさに僕は心を打たれた。

帰り際、ルペシュのリュックに押し込まれたオウム。「お母さんがいなくて可愛そうだから、僕が育てるんだ」と、力強く語るルペシュの顔は子を持つ親のように優しくて逞しかった。「焼け野の雉 夜の鶴」、ふと、こんな諺を思い出した。



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2010年06月13日

職業訓練所の製品をチャリティ販売

写真展今月と来月に掛けて、東京都内と栃木県の小山市でヒマラヤ小学校の絵画展と写真展を開催する子ども達がこれまで出展した絵画の他、今回、制作したアートプロジェクトの作品、そして拙作ではあるが、僕が撮った子ども達の笑顔の写真を展示させて貰う事になっている。今回は子ども達の可愛らしい笑顔を撮ることが出来たので、ぜひ、子ども達の作品と併せて楽しんでいただければと思う。

さて今回の展覧会の会場となっている東京・上野にある美味一服・めぐりの「めぐりギャラリー」と栃木県小山市の「まちかど美術館」では、職業訓練所の生徒が作った品々をチャリティ販売することになっている。今年4月にNHK-BS1「地球アゴラ」で取り上げていただいたサリの刺繍技術をつかったパシュミナショールやフェルト作品等が並ぶ予定だ。

職業訓練現在、職業訓練所ではチャリティ販売に向けて、パシュミナショールの刺繍制作が進んでいる。まだチャリティ販売ではあるが、今回の日本での販売を今後の活動の手がかり、足がかりに出来ればと思う。購入いただいた方の声をしっかり職業訓練所の生徒と関係者に伝えたい。




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2010年06月12日

お帰り、サシナ

サシナ今年、4月に卒業したサシナ(16)が5月中旬からヒマラヤ小学校へ復学した。ヒマラヤ小学校の人気者・サシナの復学を皆で心から歓迎したい。お帰り、サシナ!!

サシナは2005年に入学した児童で、知的障害を持っている女の子だ。先生の話は理解できるのだが、いざ、ノートに書こうとすると書けない。そのため試験でも自力で及第点を取った事はないのだが、先生達と話し合い、一度、留年させた以外は進級させて来た。とにかく学校に来てさえいればサシナなりに何か身につくものがあるはずだし、せっかくサシナの教育に関心を持った親が、度重なる留年によって関心を失くしまう事を心配しての判断だった。

今年、サシナはヒマラヤ小学校を卒業した。卒業時のサシナの進路希望は進学。職業訓練所での勉強も提案してみたが、本人は勉強を続けたいとの意思だった。サシナの母親の話によると、サシナはヒマラヤ小学校を卒業後、複数の学校で入学を試みたそうだが、障害を理由にどこも受け入れてくれなかったそうだ。受け入れ体制が整っていないネパールでは仕方の無い現状かもしれない。

ということで、サシナはヒマラヤ小学校で復学して、もう一年、勉強することになった。これで全ての問題が解決したわけではないが、これから1年間、じっくり今後の事を考えれば、サシナなりの新しい道が開けるのではないだろうか。もちろん1年でも2年でも、サシナがいたいだけ学校にいればいいと思う。ヒマラヤ小学校はサシナ達、みんなの学校なのだから。

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2010年06月10日

誉められても、誉められても

環境の日今月5日(土曜日)、世界環境の日に合わせてUPSBEN主催による植樹とハイキングのイベントが行われ、ヒマラヤ小学校から5年生の児童ら(一部4年生も)が参加した

ヒマラヤ小学校のあるブンガマティ村から更に4キロほど南下したチャンピ村にあるノベルエデュケーションシステム学校でUPSBEN加盟校の児童150人が集まり、1時間半ほど掛けてゴミ拾いをしながら村のはずれにある小高い丘を目指し、ゆっくりハイキングを楽しんだ。

チャンピ村は僕が鍼治療の往診で頻繁に訪れる場所でもある。近年、カトマンズを中心とした狂気的な経済によって村々にも無計画な開発の波が伸びているが、この辺りはまだ交通の便が悪いため、幸か不幸かその波は押し寄せていない。カトマンズの中でネパールらしさを感じられる数少ない地域だ。そのせいもあって、歩いていてとても気持ちが良かった。

仲良し目的地の丘に着いた頃にはみんな汗でびっしょりになっていたが、この丘の周辺には大きな松の木が生い茂っているため、ひんやりとした空気に包まれていて汗も一気に吹き飛び、心地よかった。休憩には最適の場所だ。その後、村内にあるガネッシュ寺院へ移動し、寺院の周辺の空き地に皆で手分けして植樹を行った。

植樹を行った後はチョータラと呼ばれる菩提樹の下で涼みながら、子ども達と一緒に昼食を食べた。今日、参加した5年生も半年後にはヒマラヤ小学校を巣立っていく。特に今年の5年生は2004年のヒマラヤ小学校開校時に入学した最後の児童ということで、(入学当時、幼稚園年少クラス)個人的な思い入れも深い。入学したばかりの頃、怖がって教室に入れなかった子、頭に虱が沸いていた子、毎日のように授業中にお漏らしをする子、そんな子ども達も今では立派なお兄さん、お姉さんとして逞しく成長したのだ。本当に素晴らしい子ども達だ。

三点倒立そんな感慨にひたっていると、ヤンチャ坊主達が一斉にチョータラの前で飛んだり、跳ねたりして遊び出した。いつの間にかヤンチャ坊主の奇行を一目見ようと、他校の子ども達も集まりはじめ大きな人垣が出来た。倒立、側転、バク転、ブレークダンス、、、、いつの間にか覚えた技のレパートリーを披露する絶好の機会。観衆から大きな拍手を浴びて気分を良くした子ども達は、更に大技を繰り出して行く。誉められても、誉められても、まだまだ足りない。。。。もっと自分を見て欲しい、子ども達の心の声がひしひしと伝わって来た。



三点倒立開脚 技のレパートリーは多いようだ。。。。

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2010年06月07日

虎刈り

とら2ハサミの使い方を覚えた子ども達。アートプロジェクトの材料は毎回、職員室で管理することになったので、せっかくハサミの使い方を覚えてもプロジェクトの時間以外はハサミが使えない。

使いたくて仕方ないのに、切るものがなくなった子ども達がとった行動は、、、、、、、、なんとハサミで自分の髪の毛を切りはじめたのだ。学校には虎刈りの子が続出。発見する度に髪型を整える羽目になったが、子ども達の好奇心の旺盛さには感心するばかり。いつか図工の授業を定着させ、目いっぱい紙を切らせてあげたいものだ。

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2010年06月06日

ハサミの使い方

アートメラニーさんの指導の下に行われたアートプロジェクトは、子ども達の情操を育てる上で大きな力となった。開校当初から図工の授業を取り入れたいなぁと思っていたので、今回、思いがけず実現する事ができて本当に嬉しかった。これまで絵を描いたり、折り紙を折るような作業をやったことがあったが、本格的な図工の授業は今回が初めてだった。アートプロジェクトが子ども達の情操を育てたことはもちろんだが、プロジェクトを通して、先生達が図工の意義を理解してくれた事が何よりも良かったように思う。熱意があれば、ヒマラヤ小学校でもきっと図工の授業を定着させられるはずだ。

今回のアートプロジェクトを通して小さな発見があった。実はハサミを使えない子が結構多いのだ。ケナフ活動のパルプ作りの中でハサミを使った事がある今の5年生でさえ、紙を円や三角形などの形に切る作業というのは結構、難しかったようだ。日本で教育を受けた人なら、きっとハサミを使える事なんて当たり前の事だろう。僕自身も今回のアートプロジェクトをするまでは、ハサミなんて誰でも使えるものだと思い込んでいたが、なるほど、僕が一応人並みにハサミを使えるのは、学校教育のお陰なのだということに気づいた。

アートもしかしたらハサミ以外にも、僕達が出来て当たり前と思っていることで経験不足から、子ども達に出来ないことがあるかもしれない。しっかり確認して卒業までに一通りの事が学べる環境を作っていけたらと思う。

さて、問題のハサミだが、子ども達はあっという間に使い方を覚えてしまった。流石、好奇心の力は凄い。


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2010年06月05日

アラチニ

ネパールで生活していると男性優位社会について考えさせられる事が多い。さまざまな場面で、女性というだけでひどい仕打ちを受ける現状には、やはり首を傾げたくなってしまう。

以前、このブログの中でメヌカさんや、ヒマラヤ小学校の児童の母親の話を取り上げたが、この2人のように女児を生んだというだけで、嫁ぎ先の家族から「アラチニ(呪われた女、不吉な女」と罵られたり、ひどい仕打ちを受けたりする例は今も少なくないようだ。女児を生む以外にも、例えば夫が亡くなった場合など、やはり夫の家族から「アラチニ」と罵られ全責任を負わされる例が多いようだ。

実は先日、職業訓練所で学んでいる女性の夫が仕事中の転落事故で亡くなるという悲しい出来事があった。結婚して未だ1ヶ月足らずの新婚だった。職業訓練所の関係者らと女性を見舞いに行ったが、途方もなく泣き咽ぶ女性に誰もが掛ける言葉を失ってしまった。後で聞いた話だが、やはりこの女性も嫁ぎ先の家族や親戚から「アラチニ」と罵られているそうだ。

秩序が乱れてしまった事に対して、やるせない思いを何処かへぶつけたくなる気持ちは理解できるが、「アラチニ」として全ての責任をなすりつけ、寄ってたかって嫁を責めるのは理解に苦しんでしまう。こうした前世紀の遺物のような習慣が21世紀の今も首都圏の村で続いていることには正直、驚きを隠せない。

この女性のために果たして僕達は何が出来るのだろうか。今は何も見出せずにいる。


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2010年06月04日

シュリ・クリシュナは人気者

6月4日(金)

シュリ2「ねぇシュリ・クリシュナ兄さん、うちのクラスに来てよ〜」低学年の子ども達の元気な声が校舎に響き渡る。5年生のシュリ・クリシュナは今、小さな子ども達の間で一番の人気者だ。元々の優しい性格と面倒見の良さに加え、シュリクリシュナが持っているビー玉や駒、手作りの遊び道具などが小さな子ども達を虜にしているようだ。小さな子ども達を驚かせようと、毎日、新しい遊び道具をポケットに忍ばせるシュリクリシュナがなんとも微笑ましい。

シュリクリシュナは2004年の開校時に幼稚園年少クラスに入学した児童で、今年で在校7年目。開校当時を知る数少ない児童の一人だ。入学した頃から遊びがとても上手で、ある時など棒を使って車輪を回す遊びに熱中しすぎて、車輪を追いかけながら別の町まで行ってしまった事があった。あの時は大騒ぎになり、皆で手分けして何時間も探し回ったが、ようやく見つけた時、夕日に顔を真っ赤に染めながら夢中になって車輪を追いかけるシュリクリシュナの姿を見て、不思議な感動を覚えた事を今も鮮明に覚えている。

シュリ3その他、ある時など、祭りの後に父親と地酒のロキシーを飲み交わしたとかで、酔っ払って登校して来た事があった。ネパールには年齢による飲酒規制がないのだが、“お酒を飲んじゃだめだよ”と注意した僕達を見ながら、気持ちよさそうな表情で頷いていた。なにはともあれ、シュリクリシュナはなかなか面白い児童なのだ。

実は今年の初め、シュリクリシュナは大好きな父親を病気で亡くした。まだ11歳のという幼いシュリクリシュナにとって辛い出来事だったに違いないが、悲しみに堪えながら気丈に振舞う姿や、母親を助けるために、朝早くから水汲みなどの家事を一生懸命手伝う様子を見るにつけ、シュリクリシュナが一歩ずつ、人間として逞しく育っている事を実感している。

シュリ1今日はシュリクリシュナのポケットから、お菓子の景品で見かけるようなボタン式の駒が出てきた。紐を使わずにボタン一つでくるくる回る駒に、小さな子ども達は大喜び、大きな歓声が沸き起こっていた。シュリクリシュナを見つめる子ども達の眼差しは、既に”憧れ“の眼差しになっているようだ。「流石、僕らのシュリクリシュナ兄さん」、小さな子ども達の心の中からそんな声が聴こえてきた気がした。



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2010年06月02日

親睦ピクニック

6月2日

ピクニック学習発表会の翌日は繰り替え休日となった。この休日を利用して先生達と一緒にカトマンズ南部のゴダヴァリにある植物園へピクニックに出かけた。これまで支援者のご厚意を受け、何度かレストランで教職員親睦会を開催した事はあったが、今回のようにピクニックという形での親睦会は初めてだった。

植物園にある巨木の傍で心地よい木漏れ日を浴び、皆がそれぞれ持ち寄ったおかずを食べたり、ゲームをしたりしてのんびり過ごしながら、学校について、子ども達について、それぞれの生活について話し合った。思えば、こんなにざっくばらんに先生達と話し合ったのは何時以来だろうか。ここ数年、日々の活動に追われてしまい、いつの間にか、皆でゆっくりと向かい合って話す機会が減ってしまったような気がする。素直に猛省しなければいけない。

これからもっと皆で話が出来る環境をつくり、お互いの信頼関係をしっかりと築きながら、いいチームを作って生きたい。頭上に広がる真っ青な夏空を眺めながら、そんなことを思った。











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