2006年07月

2006年07月27日

子ども達が主役

7月27日(木)

歓迎ヒマラヤ小学校でボランティアの皆さんの歓迎会が開催された。子供達がこれまで一生懸命練習してきた歌や踊り、ジョークを披露して、歓迎会は大いに盛り上がった。

先日、ある方からヒマラヤ小学校は何時も子供達が主役で良いねと、お褒めの言葉を頂いた。これまで『子供達が常に主役』という合言葉を掲げて学校運営に取り組んで来ただけに、本当に嬉しい一言だった。

ヒマラヤ小学校では歓迎会などの行事を開催する時、希望する子は誰でも歌を歌ったり、踊りを踊ったり、またジョークを披露したりすることが出来る。もちろん先生達が子供達の特技や才能を見つけて、指名することもある。毎回、子供達の新しい発見があるので僕自身、こうした行事をとても楽しみしている。

ラクシミ今日の歓迎会では新入生のラクシミが美しい歌声を披露した。ラクシミは日頃、大人しく照れ屋な性格なので、まさか人前で歌を歌うなんて想像もしていなかった。ラクシミは15歳。他の子供達に比べて年齢が少し上なので、入学当時、果たして新しい教育環境に慣れるかどうか少し心配していたが、今日、歌を楽しそうに歌っている姿を見ると、すっかり学校生活にも慣れたようで、嬉しく思った。

今日はラクシミ以外にも大勢の子供達が参加して、楽しい歓迎会となった。ラクシミの弟のナビンが何処で仕入れたのか、なかなか面白い冗談を披露したり、ピアニカが演奏できるようになったビンデゥがピアニカ演奏に加わったりと、新しい発見が沢山あった。こうして子供達が積極的に参加することで、お互いに良い刺激を受け合っているのだと思う。

『子供達が主役』、この言葉をいつまでも大切にしたいと思う。


お知らせ
ヒマラヤ小学校を応援して下さっている高校生の協力により、子ども全国交歓会のイベントの中でヒマラヤ小学校が紹介されています。お近くの方は、ぜひご参加ください。

イベント名:2006年京都全校大会
会場:京都大谷ホール
開催日:8月5、6日(午前10時〜)





hsf at 02:52|Permalink

2006年07月25日

シュリバール小学校支援

7月25日(火)

朝、シュリバール学校を訪ね、新入生に制服とノートをプレゼントした。

シュリバールヒマラヤ小学校の運営が引き続き厳しい現状を抱えているため、ヒマラヤ青少年育英会としてシュリバール小学校への支援を昨年で打ち切る事となった。支援を始めて3年、新入生が入らず廃校同然だったシュリバール小学校の建て直しも進み、毎年50名が入学する賑やかな学校になった。 ようやく先生達、教職員の意識も変わりつつあるところだったので、支援の打ち切りは残念で仕方なかった。

シュリバール2そういうわけで今年から、個人として支援を続ける事になった。僕の生活面を支援して下さっている方々から頂く支援金の残金の一部と、新聞や雑誌などの原稿料の一部から捻出した支援金だが、こうして自分自身が支援者側になることも、活動を行う上でとても大事なことだと思う。ささやかな支援だが出来るだけ長く続けていきたいと思う。

あすなろ工事午後から食堂建設現場で慌しく過ごした。工事は順調に進んでいるが、会議や学校、治療のことも加り、これまでにないほど多忙な毎日となってしまった。何とか乗り切りたい。



ディポック途中、現場を抜け出し、一寸だけヒマラヤ小学校を訪問。丁度、授業が終わり子供達は下校を始めたところだった。今日は支援者の方から届いた手紙を奨学生に渡した。絵や折り紙などが入った手紙に奨学生も大喜びだった。スポンサーシップ制度を始めて4ヶ月、少しずつではあるが支援の輪は確実に広がり、支援者と奨学生の間で素晴らしい交流も生まれている。

其の反面、まだ交流が行われていないケースも多い。支援者の方へ子供達との交流を強制する事は良くないが、手紙を貰える子と貰えない子が出てくる事は、出来るだけ避けなければならいないと思う。時々、交流を望んでいる奨学生から『私宛の手紙は届きましたか?』と訊かれる事があり、正直、返答に困る事もある。

今日、奨学生宛に頂いた手紙には絵が同封されてあり、奨学生だけでなく他の児童も一緒に楽しんでいた。こうして回覧のような形を取る事で、上記の問題も解決できるような気がする。私のOOさんではなく、私達のOOさんといった形が出来れば、より良いスポンサーシップ制度を構築できるかもしれない。支援者の方との意見交換を重ねながら、最善の方法を探りたい。

スポンサーシップ制度の支援をお願いしています。詳しくはホームページをご覧ください






hsf at 03:55|Permalink

2006年07月24日

みどりの少年団

7月24日(月)

ケナフ活動に参加しているプスパ学校を訪ねた。今回、第2回こども環境ケナフ会議の中で『ケナフ・みどりの少年団』の結団式を予定している。みどりの少年団は紙漉きや炭作り、草木染めなどケナフを使った様々な活動や、その他の環境活動(植林)などを通じて、子供達が体系的に自然環境を学びながら、ケナフに対する正確な知識の普及を目指すもの。また将来の普及活動に欠かせない、人材の育成も視野に入れている。今回、プスパ学校の子供達が中心となって『ケナフ・みどりの少年団』を結成することとなった。

今日はその結成準備のため、プスパ学校を訪ねた。プスパ学校はケナフ活動に最も積極的な学校のひとつだ。丁度、学校が環境教育に力を入れたいという希望を持っていた事も幸いし、学校を挙げてケナフ活動に取り組んでいる。

みどりの少年団今日は大勢の希望者の中から選ばれた40名の子供達が会議当日の予行練習を行った。汗だくになりながら行進練習に励む子ども達、子供達一人ひとりの表情から、みどりの少年団への大きな期待が伝わってきた。プスパ学校から始まる『みどりの少年団』をぜひ学校、地域ベースで広げ、子供達に夢を与えられるような活動にしたいと思う。

プスパ観察プスパ学校のケナフ観察班も熱心に観察活動に取り組んでいる。それぞれ自分の監察するケナフを決めてあるようで、ケナフの周りに名前のイニシャルを書いた木が挿されてあった。子供達が楽しそうに観察をしている姿を見ると、こちらも嬉しくなってくる。


hsf at 05:16|Permalink

2006年07月23日

21年前の思い出

7月23日(日)

今日は一日、あすなろ食堂の建材選びに追われた。イエローブックを頼りに何件か店を回ってみたが、なかなか気に入った物が見付からなかった。値段も交渉次第というのがネパール流。この辺りが日本人の僕にはきつい。まだ時間はあるので、慌てず、時間を掛けてじっくり探したいと思う。

今日は『ガタームガ』(ガンターカルナ)の儀礼がネワール族の集落で行われた。火をつけた麦藁から出る煙を、家の要所にかざして跳梁する悪霊を追い払う儀式。実は21年前にネパールを初めて訪ねた時、丁度このお祭りが開催されていて、大きなカルチャーショックを受けた事を今も鮮明に覚えている。

このお祭りを祝うため、(多分、藁か薪を買うため)子供達は辻に悪霊の人形を置き、竹やロープを使い通行する人や車を止め、お金を集める。当時、汚れたボロボロの服を着た、僕よりも小さな子供達が『1ルピー、1ルピー』と、車の窓越しからお金を求めて来たのが、当時の9才だった僕には本当に大きな衝撃だった。今でこそ、その習慣も当たり前のように感じるが、豊かな時代に生まれ、貧しさをまったく知らなかった僕には、想像を絶する出来事だった。あれから21年、まさかネパールで暮らしているとは。。。。

今日は夕方からヤッギャ校長の自宅でガタームガを祝い、奥さんの手作りチャンを頂いた。



hsf at 11:02|Permalink

2006年07月21日

自主的な活動

7月21日(金)

ヒマラヤ小学校では来週、日本から2名のボランティアを迎える。また来月中旬にはケナフ会議に参加する17名の方々を学校へ迎える事になっているため、その準備で大忙しの毎日だ。

ダンス練習先日まではスニタ先生の指導の下、幼稚園クラスでダンスの練習が行われていたが、今日はムヌ先生が1年生から3年生を対象にダンス指導を行った。ムヌ先生のダンスクラスはこれまで長い間中断されたままだった。授業との兼任はもちろん簡単でないが、子供達からムヌ先生のダンスクラスを望む声が大きかった事もあり、僕としても何とかダンスクラスを再開して欲しいと考えていた。

今回、本当に良い形で幼稚園クラスから刺激を受け、ムヌ先生が自主的にダンス指導を再開してくれたことは本当に大きな意義があると思う。先生達一人ひとりの自主的な活動、これこそ学校の力だと信じている。久しぶりに受けたムヌ先生のダンス指導に嬉しそうな笑顔で汗を流した子供達。きっと本番では素晴らしいダンスを披露してくれると思う。


hsf at 03:22|Permalink

2006年07月19日

進学の悩み

7月19日(水)

朝、雑用を済ませた後、日本ケナフ開発機構・ネパール支部とKenaf Development Nepalの協同事務所の候補地を訪ねた。これまで何件か事務所用地を訪ねたが、どれも一長一短で納得できず契約には至っていなかった。

23日ケナフ事務所今日も半信半疑だったが実際に訪ねてみると場所も良く、現時点での活動に最適の部屋だった。ヤッギャ先生と共に必要な用件を満たしているか確認した上で、今日訪ねた部屋に事務所を設所することが決定した。兎に角、会議前に事務所を確保できたことは大きい。これまで事務所がなくて困っていただけに、今後は事務所を最大限有効に活かしたい。まずは一安心。

19日リモラ夕方から先日SLC試験に合格したリモラを訪ねた。リモラは進学について随分悩んでいる様子で、『どうしよう』と、溜息ばかりついていた。先日から何度も、学校を訪ねて進学に関する情報を集めるように言ってきたのだが、なかなか足が向かないようだ。入学手続きの期限も迫っているので、少し発破を掛けてみた。将来を決める大事な進学だけに誰だって悩むことだが、やはり最終的に決めるのは本人だ。本人の希望が決まれば、出来るだけ力になりたいと思う。

ホームページ更新を更新しました。ぜひご覧ください。




hsf at 03:18|Permalink

2006年07月18日

クイズコンテスト

7月18日(火)

朝、食堂の内装工事に使う建材の購入を済ませた後、第2回こども環境ケナフ会議の準備を進めた。これから参加各校や参加者への最終的な通知や発表内容の確認など、細かい詰めの作業を進めなければならない。参加する学校の多くはインターネットが整備されておらず、また電話のない学校も多いため、一校ずつ学校を周って用件を伝えなければならない。これが今回の会議準備の一番、大変なところだ。何時もの詰めの甘さが出ないよう、昨年の会議の経験を活かして頑張りたい。

クイズ午後、ブンガマティ・コカナ方面の学校を訪問するついでに、ヒマラヤ小学校を訪ねた。今日はケナフ会議の準備で環境省訪問中のヤッギャ先生の代わりに、モンゴル先生が2、3年生を纏めクイズコンテストを開催した村に関する質問や得意の日本語に関する質問、其の他にも世界各国の面白い話題を取り入れた素晴らしい内容だった。特に3年生のビナが楽しそうな笑顔でクイズに参加している様子が印象的だった。

モンゴル先生は日頃から詰め込み式の教育に否定的な考えを持っている。よく子供達を運動場へ連れ出して授業をしたり、時には今日のようにクイズコンテストを開催して、子供達に楽しい時間を提供している。子供達の生き生きした表情からもモンゴル先生の授業の楽しさが良く伝わってくる。モンゴル先生のようにステレオタイプでない授業、しかも自主的な活動は他の若い先生達の大きな見本になると思う。

夕方からコーサルタールへ出かけ、サダナと共にケナフ会議用パンフレットの最終的な編集作業を行った。これまで試行錯誤を繰り返して来て、今日なんとか第2回会議のパンフレットが纏まった。予想以上に良い内容に纏まったと自負している。今回、編集責任者として大役を果たしてくれたサダナに感謝したい。

サダナ投稿先日、『僻地の声』(グラ‐ミン・ア‐ワージュ)という新聞に、サダナの書いたケナフに関する記事が掲載された。小さな新聞だが、予想外に大きな反響を読んでいる。会議の前ということで本当にタイミングもよかった。新聞を読んで興味を持った人達にも、ぜひ会議に参加して貰いたいと思う。この機会に1人でも多くの人にケナフの事を知ってもらいたい。





hsf at 03:11|Permalink

2006年07月17日

運動部設立の夢

7月17日(月)

朝から食堂の内装工事に追われる。ネパールでは今でも一部を除いて、セメントや煉瓦の調達から工夫の確保まで、全てを自分達の手で行わなければならない。時間通りに建材が届かなかったり、工夫が来なかったりと、決して一筋縄ではいかないのがネパールでの仕事。どれだけ知り合いがいるか、これがカトマンズの生活で一番大事なことだ。全て業者任せで済んでしまう日本の生活からすれば気苦労で参ってしまうが、一つひとつの作業に係わる分、完成時の喜びが大きいのも確かだ。今日は何とか壁面工事が進んだ。暫くは大変な日々が続きそう。

サッカーヒマラヤ小学校では最近、男の子達の間でサッカーが人気だ。先日までドイツで開催されたワールドカップの影響が大きい。今回、国営ネパールテレビがワールドカップの放送権を取得したため、ネパールの人々もワールドカップをテレビで観戦することが出来た。子供達はテレビのある家やテレビを置いてある店先に集まり、白熱する試合に釘付けになっていた。あんな試合を見たのだから、子供達が夢中になるのも無理はない。

将来、ヒマラヤ小学校の運営が落ち着いたら、学校内で何らかのスポーツ(運動部)を始めたいと考えている。サッカー、バスケット、空手、どんなスポーツでも良いので学校に一つ、スポーツを定着させたい。スポーツが出来る事だけでも子供達は喜んでくれるだろうし、もし村内の学校や郡内の学校で一番にでもなれば、子供達はきっと学校に強い誇りを持ってくれると思う。今はまだ夢のような話だが、将来必ず実現させたいと思う。

夕方からヤッギャ校長、サダナと集まりケナフ会議のミーティングを行い、細かい点の確認作業を進めた。今回は700名の子ども達が集まる大規模な会議なので、飲み水の事、トイレ休憩の事など、子供達が会議中に騒がないようにするために念入りな準備を行わなければならない。限られた時間の中でどれだけ纏められるか、今は本当に時間との戦いだ。


hsf at 01:13|Permalink

2006年07月16日

慌しい一日

7月16日(日)

早朝からケナフ会議の打ち合わせ、銀行、郵便局での手続きなど慌しく時間が過ぎた。このところ忙しいせいか、仕事が雑になっているような気がする。気を引き締めなくては。

検査結果昼過ぎヒマラヤ小学校を訪問。先日行われた検便と血液検査の結果が出た予想通り検便の結果は悪く、ほとんどの子供達から虫が検出された。この時期は特にお腹の痛みを訴える子が増えるが、虫の影響が考えられる。2年間、必死になって取り組んできた衛生教育は、まだ子供達の間で根付いていない事がよく分かった。時間は掛かると思うが、何とか根付かせたい。

あすなろ検査結果を見て子供達へ薬を配った後、大筋で話が纏まった『あすなろ食堂』の移転先の家主を訪ね、契約の詰めを行った。今回、パタン市の中心部へ出店できる事となり、まずは良かったと思う。店舗が少し狭いものの、十分頑張れると思う。これから皆で力を合わせ、あすなろ食堂を自立訓練施設として発展させていきたい。

その後、第2回こども環境ケナフ会議の打ち合わせを行った。開催まで1ヶ月を切り、後は時間との戦いとなった。普段、何事ものんびり構えているネパールの人達が一気に動き始め、力を発揮するのは丁度、1ヶ月を切った今くらいからだ。まだまだ遣るべき事は山積しているが、しっかりと当日に向けて準備を進めたい。

ラクシミ今回、昨年の会議で立派な発表をしたヒマラヤ小学校のラクシミ・シェルパが、第2部に予定されているパネルディスカッションに子供達を代表して参加する事となった。ラクシミの素直な意見が、必ず今後のケナフ活動に生きてくると思う。

夕方からパンフレットと横断幕の仕上げ作業に汗を流した。前回のパンフレットにはミスも幾つかあったので、今回は慎重に作業を進めなければならない。今日でほぼ99%の作業が終わった。後は最終確認を残すのみ。それにしても短い時間の中でよく完成出来たと思う。


いろいろと慌しい一日だった。



hsf at 02:02|Permalink

2006年07月13日

助成金

8月13日(木)

実行委員先日、『日ネ国交樹立50周年記念行事協力委員会』に申請した助成金申請が認められ、助成金の一部を受け取った。今回、会議用のパンフレット作成のために『日ネ国交樹立50周年記念行事協力委員会』から1万ルピー(約1万7千円)の補助金を頂くことになった。


補助金の額よりも、公的な委員会にケナフ活動を認めていただいた事が何よりも嬉しい。サダナやヤッギャ校長もとても喜んでいた。こうして公的な補助を受けられた事で士気も上がり、今まで以上に頑張る力に繋がると思う。貴重な浄財を大切に使いたい。

講義今日はプスパ・バール学校でケナフの講習を行った。既に種まきを済ませてあったが、時間の都合でオリエンテーションが後回しになっていた。サダナの講義に瞳を輝かせながら熱心に耳を傾ける子供達。バイオプラスチックなどケナフの新しい可能性についての話には、驚きでクラス中がどよめいていた。

puspa参加22校の中でも一位、二位を争うほど、ケナフ活動に熱心なプスパ学校。講義のあとも子供達から沢山の質問があり、彼らの熱意が肌で感じられた。子供達の反応には何時も勇気付けられる。


夕方からパンフレット作りに追われた。作業も終盤に入り、パンフレット作りも9割がた完成した。面白いパンフレットが出来そうで、完成が楽しみだ。



hsf at 02:21|Permalink

2006年07月12日

教師の日

8月12日(水)

教師の日1週間の短い夏休みが明け、今日からヒマラヤ小学校が始業した。久しぶりに見る子供達の笑顔に心が和んだ。昨日、ネパールは『教師の日』(Teacher’s day)だったので、 今日は子供達から野積みの花を沢山プレゼントされた。日頃の感謝の気持ちを一生懸命伝えてくれた子供達。特に日頃よく叱っているクマールが、しっかりとした字で感謝の手紙を書いてくれた事が何より嬉しかった。心優しい素晴らしい子供達に恵まれたことに感謝したい。

クマール3年生のクマール。学校一のヤンチャ坊主




hsf at 02:15|Permalink

2006年07月11日

創造の楽しみ

7月11日(火)

昨日、日頃の不摂生から体調を崩してしまった。微熱を伴う頭痛と胃痛に苦しめられ暫く休んでいたが途中で仕事の事が気になってしまい、ついつい働いてしまった。結局、夕方から熱が上がってしまう結果となった。自分の愚かさを嘆いてしまう。

知人のお医者さんにも叱られ、夕方から葛根湯を飲み厚着をしてゆっくり休んだ。今朝は熱も下がり、頭痛や胃痛もなくなって、すっかり回復した。ネパール人のように悠悠緩緩と生活することも、時には大切である事を今更のように痛感する。

今日は『日ネ国交樹立50周年記念行事協力委員会』へ、第2回こども環境ケナフ会議の助成金申請を行った。今年は偶然にも日ネ国交樹立50周年と重なり、追い風が吹いている。ぜひ追い風に乗って、50周年を盛り上げられるような意義ある会議にしたいと思う。

夕方からサダナと共にパンフレット作りに取り組んだ。いろいろと議論を交わしながら作っていると、あっという間に10時を過ぎていた。

3年近くが経過したとはいえ、ケナフ活動は未だネパールでは始まったばかり。活動の意義や価値をきちんと理解して貰うことは決して容易なことではない。一つの活動から意義や価値観を造り出す事は大変な作業だが、其の分、大きな遣り甲斐がある。今日はサダナと議論を交わしながら、創造の楽しみを味わうことが出来た。ぜひ読む人に分かり易いパンフレットを目指して頑張りたい。



hsf at 02:13|Permalink

2006年07月09日

子供達と歩調をあわせて

7月9日(日)

朝から『第2回こども環境ケナフ会議』に参加する学校へ送る案内を作成。今回は8月11、12日と2日間に渡り、会議を開催することになっているが、初日は第一部で各校の子供達による発表があり、子供達が『ケナフ活用の学生アイデア』“Students idea for utilization of Kenaf”を題にそれぞれ発表する。

第2部では子供達の代表によるパネルディスカッションを開催。ケナフ活用について話し合い、提言書を纏める。第3部ではケナフ活動の普及を目指した『ケナフ・みどりの少年団』の結団式が行われる。また最終的には昨年に引き続き『カトマンズこども宣言』を行う予定となっている。子供達が纏めた提言は2日目、政府関係者が集まる会議の中で詳しく話し合われる。子供達から一体どんな提案が行われるのか、今からとても楽しみだ。

ネパールでのケナフ活動を進める上で一番大切にしていることは、子供達の気持ちを常に尊重することだ。ケナフの有効活用にはエコ・パルプ工場の建設が不可欠だが、それを大人達が押し付けてしまったのでは、活動はきっと根付かないと思う。

子供達が求めているものは何か、もし現時点で栽培・観察活動を強く求めているならば、その活動を更に発展させるべきだし、仮に育てたケナフを紙にしたいと思うのなら、工場建設も視野に入れた活動を進めるべきだと思う。こうして子供達の気持ちをしっかり汲み、子供達そして地元のニーズと歩調を合わせながら活動を進めていく事が何より大事だと思う。今回の会議では子供達の気持ちをしっかり見極めたいと思う。

実行委員今日は日本ネパール国交樹立50周年記念実行委員会を訪ね、打ち合わせを行った。今回の50周年記念行事は日本側、ネパール側など別々に2〜3の組織が50周年を盛り上げようと、様々な企画をしている。ロゴや組織名も異なり、これまで詳細がよく分からなかったが、今日の訪問で少しすっきりした。ぜひケナフ会議も記念事業に参加して、50周年を大いに盛り上げたいと思う。

ホームページを更新しました。ぜひお目通しください

hsf at 03:10|Permalink

2006年07月08日

泥だらけの顔

7月8日(土)

先月から知人の強い勧めで毎週土曜日にお寺に出かけ座禅を組んでいる。初心者なので短い座禅だが、じっとしている事が何よりも苦手な上に、これまで座禅を組んだ事もほとんどないため、短い時間でもなかなか難しい。友人の話では続けていれば1時間でも2時間でも平気になり、心を落ち着かせて“人生”を考える事が出来るようになるとの事。

普段、静かな早朝と深夜に考え事をして、思いついた事はメモを取ることが習慣となっているので、どうも同じ姿勢でじっとしているのは窮屈に思えてしまう。回転椅子を揺らしながら、あぁでもない、こうでもないと考えるほうが、僕には合っているのかもしれない。暫くは辛抱な座禅が続きそう。

ケナフ先日、アパートのベランダにある鉢植えにケナフの種を蒔いた。今年は何とかケナフの花を写真に収めたいと考えている。これまで何度もケナフの花の写真撮影に挑戦したが、一度も上手くいっていない。今年は三脚を使って、早朝、開花したばかりケナフの花を撮影したいと考えている。これから一生懸命世話をして、綺麗な花を咲かせたいと思う。

3時頃、ブンガマティ村を訪ねた。丁度、田植えを終えた帰りのヒマラヤ小学校の子供達にばったり会った。顔中を泥だらけにした子供達が駆け寄ってきて、ニコニコ美しい笑顔で田植えの話などを聞かせてくれた。夏休みになって僅か4日しか経っていないのに、もう長い間、子供達と会っていないような錯覚を覚えてしまう。

舌暫くすると寺子屋の子供達も集まり、暫し楽しい時間を過ごす事が出来た。泥だらけの顔も、舌を出しても、泣いても、笑っても、本当に子供達は可愛いと思う。





hsf at 03:06|Permalink

2006年07月07日

夏休み

7月7日(金)

夏休み5日の水曜日からヒマラヤ小学校は1週間の短い夏休みに入った。本来なら期末試験を終えた後に夏休みとしたいところだが、農作業(田植え)が忙しいこの時期、子供達も立派な労働者として農作業に狩り出される事が多い。貧しい人々にとって農作業の手伝いは、現金収入を得る貴重な機会となっている。そのような事情も踏まえ、1週間の夏休みが決まった。普段の喧騒が嘘のように静まり返った校舎に立つと、学校の主役が子供達であることを改めて実感する。

1週間の休みを利用して、『第2回こども環境ケナフ会議』の準備を一気に進めている。既に22校での種まきが終わっている。1ヵ月足らずという短い時間で22校での種まきが実現出来たのは、ヤッギャ校長、サダナさんが一生懸命頑張ってくれたことに尽きると思う。めひきそでひきする人達もいる中で、本当によく頑張ってくれたと思う。もちろん子供達の喜ぶ声に後押しされた事も大きい。

国交樹立50周年これから会場に設置する壁紙や会議資料の製作をはじめ当日の交通手配、参加校との打ち合わせなど、準備は山ほど残っている。会議まで残り1ヶ月、持てる力を全て発揮して会議を成功に導き、子供達の自立の夢を一歩でも実現に近づけたい。(第2回こども環境ケナフ会議は日本・ネパール国交樹立50周年記念事業に参加することとなりました。)


リモラ昨日、合格発表のあったSLC試験、里親教育基金の奨学生リモラも見事、第1級の成績で合格を果たした。喜びの声を聞くと、こちらも嬉しくなってくる。残念ながら不合格となった子もいたが、皆それぞれ全力で頑張ってくれたと思う。今年もSLCが終わり、進学の事で頭を痛める時期が来た。何とか皆の希望が叶うよう、頑張りたいと思う。









hsf at 03:30|Permalink

2006年07月06日

アシュミタ合格!!

7月6日(木)

今日、SLC(全国統一卒業認定試験)の合格発表が行われ、ヒマラヤ青少年育英会・里親教育基金の奨学生、アシュミタが見事にSLC合格を果たした。(8月30日記事)

ashslcアシュミタは貧しい母子家庭の子で、生まれつき心臓病を抱えている。 ヒマラヤ子ども医療基金の支援を受けながら、3週間に1度の注射と半年に一度の検査を続けている。8年生の時には心臓病の悪化で、留年という辛い経験もしている。


病気のこともあって勉強が何時も遅れ気味のアシュミタだったが、留年を経験した後、周囲が驚くほど勉強を頑張っていた。母親と肩を寄せ合いながら暮らしている薄暗い部屋の中で、一生懸命勉強しているアシュミタを見ては、何とかアシュミタに努力が実って欲しいと何時も願っていた。

留年が決まった時、アシュミタは大粒の涙を流しながら僕に向って『ごめんなさい、ごめんなさい』と連呼していた。病気のこと、支援を受けながら結果を残せなかった事、いろいろな悔しい思いがアシュミタの心の中で込み上げてきたのだろう。適当な言葉が見付からないまま、必死になって慰めたことを鮮明に覚えている。

あれから3年、アシュミタは本当に良くがんばったと思う。早朝、試験結果を知ったアシュミタから『ダイスケサ〜ン、私、受かった〜。ありがとう。本当にありがとう』と喜びの電話を受けたとき、感激で胸が潰れそうになった。

アシュミタのように何事にも挫けず、未来に向って一生懸命頑張る子供達を支援できたこと、本当に幸運に思う。アシュミタにはぜひ、他の奨学生の目標となるよう、自らをしっかり高めて欲しいと思う。今日は本当に嬉しい日となった。アシュミタ、本当におめでとう。


hsf at 02:48|Permalink

2006年07月04日

スポンサーシップ制度

7月4日(火)

昨日に引き続き、血液検査が行われた今年度から児童数が100人を超えた事もあり、どうしても以前より一つひとつの作業に時間が掛かかってしまう。なかなか大変だが其の分、学校が賑やかになり楽しい。これから水不足で中断しているシラミ退治や栄養摂取プログラムなど、様々な全体行事が予定されているが、何とかスムーズに活動できる体制を構築したい。

開校当初65名だった児童が大勢の人の善意のご協力によって100名を超えたこと、今更ながらとても嬉しい。こうして100名もの子供達が学ぶ学校となったことで、開校の意義も大きくなったと思う。まだまだ問題もあるが、これから一人でも多くの子供達が学べる学校を目指し、 スポンサーシップ制度の充実を図っていきたい。150名、200名とはいわず、入学を希望する子供達全員が就学の夢を果たせる学校にしたい。

deepok今日は、スポンサーシップ制度の支援者の方から届いた手紙を2人の奨学生に届けた。生まれて初めて受け取った手紙に2人とも感激の様子だった。子供達の嬉しそうな笑顔を見て、スポンサーシップ制度の成功を垣間見た思いがした。


pooja手紙を頂いたり、返事を書いたりしながら、子供達は大きく成長していくのだと思う。スポンサーシップ制度が単に経済的な支援だけでなく、子供達が人間としての優しさを学べるような活動に発展させていきたいと思っている。まだ始まったばかりで、今後いろいろな制度の変更等もあると思うが、支援者の方々と一緒により意義のある制度として作り上げていきたいと思う。子供達の笑顔に心が洗われた。



hsf at 01:44|Permalink

2006年07月03日

血液検査

7月3日(月)

ホームページおよびブログの更新が出来ず、申し訳御座いません。8月11、12日に開催いたします『第2回こども環境ケナフ会議』の準備の関係で、今後も更新が滞るかと思います。ご迷惑をお掛けいたします事、お詫び申し上げます。


採血今日はヒマラヤ小学校でABO式の血液型を調べるための採血が行われた生まれて初めての採血とあって、子供達はとても不安げな表情をしていた。しかし、いざ採血が始まると、とても嬉しそうな表情をして、『痛くない、痛くない』と喜んでいた。結局、1人も泣かずに終わった。流石は村の子、とても強い。写真ブログ

採血後先週行われた検便では、大勢の子供達から病的含有物が発見された。これまで手洗いの励行など様々な衛生教育を実施してきたが、こうした結果を見ると衛生教育の普及には、息の長い活動が必要であることを思い知らされる。

ヤッギャ校長と検査結果を見ながら話し合っていると、親の感心が低い子ほど検査結果も悪いことが分かった。2年生のサシナは検査結果の悪かった子の一人だが、サシナには知能障害があるため、親がサシナに感心を持たなくなり、ほぼ放置しているような状態だ。親から暴力を振るわれることもあり、食事以外はまともなケアをほとんど受けていない。これまで何度もヤッギャ校長が親を注意してきたが、現状はほとんど変わっていないようだ。

逆に、非常に貧しい母子家庭の子供の検査結果で“異常なし”というのもあった。幼稚園クラスのサムジャナの母親は教育を受けていない文盲だが、事ある毎に学校を訪ね、先生達に子育ての助言を求めてくる。ヤッギャ校長も感心するほどの努力家だ。

学校だけの教育では限界がある。教育の普及にはやはり学校と家庭、そして村の人々の協力関係が欠かせない。ヒマラヤ小学校で行われている活動をより意義あるものにするため、家庭、村の人々との関係強化に力を入れたい。





hsf at 02:57|Permalink