2006年02月

2006年02月28日

助成金申請

2月28日(火)

今日はネパールでの『ケナフを使った自立支援活動』の助成金申請を某基金へ行った。今日28日が〆切だったので、2日間、徹夜をして申請書を書き上げた。流石に疲れたが、何とか納得のいく内容になったと思う。

申請書ネパールでのケナフ活動は、日本ケナフ開発機構の釜野先生はじめ、ここでは書ききれないほど大勢の人の暖かいご協力を頂き、一歩ずつではあるが着実に『目標』に向かい進んでいる。昨年は第1回こども環境ケナフ会議を開催し、今、ネパールでのケナフ活動は子供たちを中心に大きな盛り上がりを見せている。ケナフ活動を地域に根ずかせるためには、今が一番大事な時期だと思う。子ども達の期待に応えるためにも、活動の幅を大きく広げていきたいと思う。

活動の発展には資金も重要だ。昨年は資金の不足により、残念ながら『参加したい』という子ども達を断る結果となってしまった。また活動を進める中で出てきた様々なアイデアも、資金不足で実行出来なかったことは心残りだ。活動の広がりには、どうしても資金の確保が不可欠であることを実感した。

そういう事で今回は助成金を申請し、より良い活動を目指すこととなった。
もちろん簡単に通るわけではないが、自分達の理念や信念そして目指す目標を知っていただくことは、とても大事な事だと思う。仮に通らなかった場合でも、大きな学びの機会になると思う。

『もっとケナフを知りたい』と瞳を輝かせる子ども達。そんな子ども達の純粋な思いが届くことを願っている。










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2006年02月24日

激励の言葉

2月24日(金)

火曜日にケナフの研修が無事終わり、慌しく支援者の方を回って報告活動を行なっている。子供たちが元気に一生懸命がんばっている様子を一人でも多くの支援者の方に直接お目にかかり報告したいが、限られた時間の中ではなかなか難しい現状がある。それでも、帰国のたびの少しずつ良い成果を報告できるのはとても嬉しい事だ。

ヒマラヤ青少年育英会の支援者の方はもちろんだが、僕は鍼灸の活動と自分自身の生活を数名の個人支援者の方と法人から支援を受けているので、そちらの支援者の皆さんへの報告もしっかり行わなければならない。長い方では、もう6年以上も暖かいご支援を頂いている。ネパールで集中して活動できるのも、こうして生活面を支えて下さる方がいらっしゃるからだ。本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。

良くネパールでの活動に参加したいと、志を持った若い人達から連絡を受けるが、残念ながら資金の問題で断念しなければならないケースが多い。もし資金的な問題がなければ、より多くの若者が参加して、もっともっと良い活動が出来るのではないかと思うと、頭の痛い問題だ。僕のように支援を頂きながら活動出来るのは本当に幸運だと思う。参加できなかった人達の分も一生懸命頑張らなければいけない。

ケナフカレンダー今日は個人支援者の方を訪ね、活動の報告を行った。特にケナフの活動では大きな一歩を踏み出し、少し将来的な方向性が見えてきたことを報告した。先月行われた『第1回こども環境ケナフ会議』の報告会では、子供たちが育てたケナフで作ったカレンダー65枚をチャリティー販売させて頂き、望外の評判をいただいた。僕も個人的に10枚ほど購入し、支援者の皆さんへ配らせていただいたが、皆さんに喜んでいただいた。

今までなかなかケナフ活動の方向性や意義を巧く説明出来ていなかったと思う。『子供たちの将来の自立のため』とは言っても、一体どのような形で自立支援に結び付けていくのか、僕自身も模索していた事が上手く説明出来なかった理由の一つだと思う。今回、ようやくケナフがカレンダーとして形なり、大勢の人に購入していただいた。もちろん、チャリティー販売に頼ってばかりではいけないが、子供たちが育てたケナフで物を作り、それを販売して得たお金で一冊でも教科書を買うことが出来れば、ネパールの人々の自立意識は必ず高まると思う。まだまだ出発したばかりだが、一歩ずつ着実に歩んで行きたい。

今日訪ねた年配の支援者の方からは、『健康に気をつけ、患者さんと子供たちのために一生懸命頑張りなさい。』と、暖かい激励の言葉を頂いた。僕個人の活動のために貴重な浄財を頂く以上、僕に出来る最大限の努力で頑張りたい。支援者の方から頂いた激励が、僕の心を奮い立たせた。




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2006年02月21日

幼稚園での紙漉き教室

2月21日(火)

今日は秦野市立東幼稚園で紙漉き教室を開催した。子ども達にとって生まれて初めての紙漉き体験。どの子ども達も嬉しそうな表情を浮かべながら、一生懸命紙漉きに挑戦していた。

秦野紙漉きこうした体験学習は、子どもに未知の世界を教えてくれる。初めの内はおそるおそるパルプの入ったバケツに手を入れた子どもが、暫くすると『気持ちいい〜』と、嬉しそうな表情でパルプをかき混ぜていた。自分の目で見て、触って学ぶ体験学習。こうした体験が子ども達の情操を大いに養うのではないだろうか。

『僕の紙が出来た〜!!』と嬉しそうに紙を見せてくれる子ども達お見ていると、ネパールも日本も、子ども達はみんな同じなんだなぁと感じた。




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2006年02月17日

誰も評価しなかった努力

2月17日(金)

今日はクラーク記念国際高校の卒業式(15年度生)にスタッフとして参加させて頂いた。ヒマラヤ小学校でも3年後には初めての卒業生を送り出すが、その時には、ぜひ卒業式(らしいもの)を開催し、子ども達が学校生活を振り返る機会を作りたいと考えている。ひとつの区切り、ケジメという意味でも卒業式は大事な行事だと思う。

今日はスタッフとして卒業式を体験し本当に良い学びの収穫となった。詳細な打ち合わせ、分刻みのスケジュール、主役の卒業生を思う様々な演出、どれもとても良い勉強となった。先生方の努力の上に式が無事、挙行されていることを改めて実感した。今日、学んだことを活かして、3年後のヒマラヤ小学校での卒業式をぜひ実現させたい。

今日は三浦雄一郎校長先生(プロスキーヤー)も式に参加された。式の中で三浦先生が『振り返ると挫折の連続だった。オリンピックには参加できず、学者としても芽が出なかった。その後、アルプスでボッカとして100キロの荷物を背負い、毎日、汗まみれになりながら頂上を目指して一歩ずつ歩いた。本当に苦しい毎日だったが、誰も評価しなかったアルプスでの一歩ずつの努力が、後に僕を世界の頂点へと導いてくれた。』と素晴らしいお話をされたが、思わず感激で胸が潰れそうになった。若い卒業生にとって何よりのメッセージではないだろうか。

三浦先生には今年4月頃、ヒマラヤ小学校を訪問していただく事になっている。ぜひヒマラヤ小学校の子ども達にも『努力の大切さ』についてお話頂ければと思う。

一歩ずつ、小さな努力の積み重ねが大きな力となる。その事を何時も胸に刻み、大きな目標に向って頑張りたい。今日はとても良い日となった。







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2006年02月14日

ケナフ

2月14日(火)

今日は紙関係の大手企業を訪問した。会長とお目にかかり、紙を取り巻く日本の現状などを興味深く伺った。日本のパルプ・製紙分野は産業構造がほぼ完全な形で構築されているため、ケナフは産業構造の中になかなか入り込むことが出来ていない現状だと思う。

某企業のトップが『ケナフの紙を使いたい』と話しても、その会社の部下達が執拗に反対するという話を聞いたことがある。所謂、産業構造上の『癒着』なんて事があるのかもしれない。良い物だと分かっていながら、取り入れられない事情があるのだろう。出来上がった産業構造の中で生活している人が大勢いる以上、その壁は相当高いと思う。これまでの産業構造を壊すのは容易なことではないだろう。

ネパールでは将来、地域に根ざした無薬品パルプ工場の建設を計画しているが、資源のないネパールのような後進国の方が、ケナフを求める声はきっと高いと思う。しかしこの活動、トップーダウンでは成功しないと思う。社会構造の中で上位に位置する役所の人たちや一部に政治家の声だけでは、この活動は上手くいかないと思う。それよりも社会構造の中で一番下にいる子ども達の声が高まれば、つまり裾野が広がれば想像を超える大きな力になり、工場建設も夢ではなくなるかもしれない。

ただ従来型のようにただ工場を建てれば良いということではない。子ども達が栽培、観察などの活動を通して環境保全の大切さを知ることで、将来、工場で働いたとき、『僕達は自然に優しい工場で働いているんだ』と、誇りを持って働けるのではないだろうか。そうすれば、無公害パルプ工場の意義も更に深まるのではないだろうか。

将来、ヒマラヤ小学校の卒業生の雇用の場として工場が作られ、そこで働く卒業生がヒマラヤ小学校を支えることだって、きっと出来ると思う。



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2006年02月13日

草木染に挑戦

2月13日(月)

2月1日から始まった日本ケナフ開発機構でのインターンシップも中盤に入った。今日は念願の草木染に挑戦、染色の楽しさを満喫することが出来た。

草木染ケナフは花から根まで全てが活用できる不思議だ。今日は花と葉を使い染料液を作った。(その他、イグサやローゼルからも)花を水で煮立て20分、煮汁をろ過して一番煎が出来上がった。その後、3番煎まで作り、見事に濃さの異なる3種類の染料液が出来上がった。

その後、色を定着させるための媒染液を作った。媒染液については、藍染め職人を紹介するテレビ番組で聞いた事があっただけで、今まで実際に見たり、触ったり、もちちろん作ったこともなかった。今回ケナフ活動に参加したことでこのような貴重な体験が出来たことは有難い。

今日は紙を使った染色を行った。紙を染料液に浸し暫くしてから、媒染液に着けると見事に色が落ち着いた。なかなか綺麗な色に仕上がり嬉しかったが、水質や気温、天候などで色の染まり具合が異なるという。なかなか奥が深い。

もしヒマラヤ小学校の子ども達が草木染をしたら、一体どんな反応があるだろう。顔に染料液を着けながら、天真爛漫の笑顔で草木染をする子ども達の姿が目に浮かんだ。今年はぜひ栽培したケナフの花を使い、ネパールで草木染をしてみたいと思う。インターンシップで学んだことを最大限活かしたい。













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2006年02月03日

『町の先生見本市』に参加

2月1日から日本ケナフ開発機構で開催されているケナフ講義に大学生に交じって参加させて頂いている。

基本的なケナフの知識を学びながら、紙漉きや粘土細工、草木染めなどを学ぶことが出来るだけに、僕にとって貴重な体験だ。今後のネパールでの活動を進めていくためには、しっかりした基礎を学び、知識や技術を身につけなければいけない。そして子供たちの素朴な質問にもきちんと答えていきたい。

授業はとても有意義で充実した時間を過ごしている。今でこそ、いろんな情報が溢れているが、15年前、ケナフに関する情報はほとんどなかったそうだ。今はケナフの特性が随分わかり世界各地でケナフが活用されているが、これも釜野先生の地道な基礎研究の成果だと思う。釜野先生の情熱には感動を覚える。

市谷賞今日は新宿区の市谷小学校で開催された『町の先生見本市』に参加して、子供たちへ紙漉きと粘土細工の授業を行った。子供たちは特にケナフ粘土に興味を示し、長時間、粘土細工に熱中している子もいた。ネパールとは環境も異なるが、やはり子供たちへのこうした活動は楽しく、とても充実した時間を過ごすことが出来た。ぜひ今日の経験をネパールでの活動に活かしたいと思う。

紙漉きを終えた後、子供たちが(水気を取るための)手ぬぐいを捲る時の表情は、何ともいえない素晴らしいものだった。



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